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深く考える力【読書のきろく】

自分と向き合うことに目を向け、もっと自分を大事にしたくなる

悪魔を出し抜け!』、『樹木たちの知られざる生活』に続いて、講座で紹介された参考書籍の3冊目です。

講座のテーマは「自分と向き合う」。日記を書くことや自分に問いを立てることを通じて自分と向き合い、心を整えたり大切なことに気づいたり、それによって問題解決の糸口を見出すことを目指して組み立てられています。
今回の本は、講座のサブテキストとも言えそうです。

タイトルに「深く考える」とありますが、思考力の本ではありません。語られているのは、いかに自分と向き合うか、自分の中にあるものを信じるか。

深く考える力。
それは、誰もが身につけたいと願う力であろう。

では、「深く考える」とは、いかなることか。

それは、決して、長い時間をかけて考えることや、
一生懸命に頭を絞って考えることではない。

それは、
あなたの中にいる「賢明なもう一人の自分」、
その自分と対話すること。

そのとき、その「もう一人の自分」が、我々の考えを深めてくれる。

>本書 p.12~13

僕は、社会人になり、会社員時代にカウンセリングを勉強するようになって、無意識・潜在意識の世界にふれました。人の心の奥にある領域。誰の心の中にもあって、そのずっとずっと奥の方では、みんなが繋がっているという考え方があります。それを信じ、感じられるようになると、孤独感や不安感が薄らいでいく効果も期待できます。

不思議な、あるいはちょっと抵抗を感じる人もいるかもしれません。
スポーツや芸術、文化などの分野で「一流」と言われる人たちや、大きな組織を動かす経営者は、何らかの形で心を整える習慣を持ち、心の深層にあるその領域と通じているとも言われています。

ただ、そこで得られるものは、努力も、悩み苦しんだ体験も含めて、ある程度の経験の積み重ねがあってこそなんだと思います。最初から何もせずに、他力本願でいいよと言ってるわけではないはずです。

自分と向き合うことは、僕たち世代であれば働くことに直結するし、周りの人たちとどんな関係を築くかにも繋がっていきます。生きることそのものとも言えそう。その実感を高めてくれる一冊です。
「深く考える力」を磨くための、5つの技法と38のエッセイが収められています。
第一の技法は、「まず一度、自分の考えを文章にして表してみること」。
第二の技法は、「異質のアイデアを、敢えて結び付けてみること」。
第三の技法は、「自分自身に問いを投げかけること」。
あとのふたつは、読んでのお楽しみということで。

書かれていることと今の自分を照らし合わせながら読んで、まだまだ出来てないなと反省することは多々ありました。でも、それ以上に、示してくれたものを信じて、もっと自分に向き合って、その対象となる自分自身を大事にしたいと思わせてくれます。

読書のきろく 2021年46冊目
『深く考える力』
#田坂広志
#PHP新書

#読書のきろく2021

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