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総理の夫【読書のきろく】

信じて、支え合って、まっすぐに進む姿が気持ちいい

前から読みたいと思っていた原田マハさん作品。映画化されたのを知って、読みたい気持ちがグン、と上がりました。そのタイミングで図書館の予約を入れたら順番待ちで、僕に回ってきたのがつい先日。読みたい本と実際に読む本は、僕の場合こうやって順番が入れ替わっていきます。

原田マハさんの作品は、いつも安心してその世界に没頭でき、とても楽しい時間を過ごさせてくれます。今回の『総理の夫』も、冒頭から引き込んでくれました。

タイトルにある通り、主人公は総理の「夫」。職業は、鳥類学者。彼の妻が、史上初の女性総理に選ばれるのです。
物語は、総理の夫が後世のために綴った日記というスタイルで展開します。美しく、気持ちいいくらいにリーダーとして理想的な性格と行動力を兼ね備えている妻。夫から妻に対する「のろけ」みたいな眼差しも随所に出てきて、ほっこりしながら読むことができます。

でも、舞台は政治の世界。表と裏、別の顔を持つベテラン議員の陰謀も迫ってきて、緊張感が高まる。
負けるな、頑張れ、と応援している自分に気づきながら、「現実もこれだけ熱くなれたらいいな」なんて言ってちゃいけないなと冷静になる自分も出てくる。そして、弱さを乗り越えて進む姿に、グッとくる。信じ合って支え合えることの美しさに感動しました。涙がこぼれそうになる場面もあります。

原田マハさんの他の作品で活躍した伝説の人物も、ちらりと出てきて手を貸してくれる。そんな演出も楽しかったです。
妻も読みたいと言っていたので、古本ゲットしてきました。どうせ読むなら、あの作品も一緒に勧めないといけません。

読み終えてから映画の公式サイトを見てみると、登場人物が物語から飛び出してきたような方々がキャストに選ばれていました。映画もおもしろそうですね。

読書のきろく 2021年62冊目
『総理の夫』
#原田マハ
#実業之日本社文庫

#読書のきろく2021

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