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知っておくべき産後の妻のこと【読書のきろく】

悩みを共有し、パートナーにも自分にもやさしくなれる仲人的な本

お友だちが紹介していた一冊。
福岡で有名な産婦人科の院長が書かれた本です。出版されたのが去年で、最新の調査結果もたくさん掲載されています。産後の妻の、身体や心の変化、男女の生物的な違いから生じる夫婦のズレ、その歩み寄り方。失敗事例とともに、模範解答も示されていて、とても参考になります。夫婦と子どものこと、そして、それを取り巻く家庭全般のことが書かれているので、この一冊があれば安心です。

特に、素人では触れにくいセックスについて、しっかりページをとって書かれているのがすごくいいなと思いました。産婦人科という、まさに生と性そのものを扱う命の現場から語られる話は、とても説得力があり、安心して受け取ることができます。夫婦のことは、どれも人と比べるものではないけど、特にセックスについては友人にも親にも相談しにくく、悩みを抱え込みやすいのではないでしょうか。
これまで、子育て講座を何度も担当したことがありますが、この話題は語れませんでした。僕自身も悩んできたから。

最後の章には、男性の産後うつについても書かれています。10人に1人の割合で、男性にも子どもが生まれることで精神的に不安定になってしまう産後うつの症状がみられるそうです。
確かに僕も、程度は軽かったものの、妻の産前産後に体調がすぐれなかったことがあります。第一子である、長男が生まれるときです。会社の先輩に飲みに誘われたときに打ち明けて、それ以来ずっと「奥さんと一緒に、お前も気分悪いって言ってたよな」と飲み会のネタになっていました。そんな風に気にかけてくれる人がいたのは、ある意味ありがたかったです。

産前産後に、体も生活スタイルも激変する妻が、孤独で悩んでしまわないように、一番身近な夫がよりそう。その夫婦が、孤立してしまわないように、周りのサポートを得ながら、できることを助け合う。そんな気持ちがあるだけでも、救われることは多いと思います。

当然のことだけど、本を読んだからすべて解決するわけではありません。そこからがスタートです。「この本ではこう言ってるけど、きみはどう思う?僕はこう感じるよ。」と語ることから始まります。自分たちがどうしたいか、どうするかを、決める。
体の仕組みや違いを知ることで、見え方、感じ方は変わります。知ったことでどう変わったか、または、変わらないかを、夫婦で観察してみるとおもしろいかもしれません。

「おわりに」には、結婚して20年以上が経つ夫婦のエピソードも載っています。今からでも、遅くないよと、語るように。

つらつらと、男性として読んだ僕が感じたことを書きました。

女性側の感想も一緒に触れると、考察が深まります。
こちらもぜひご一読を。

読書のきろく 2021年21冊目
「知っておくべき産後の妻のこと」
#東野純彦
#幻冬舎メディアコンサルティング

#読書のきろく2021 #夫婦関係

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