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生まれたときから全部が退屈で
ぬるく色褪せて見えて
イライラして仕方なかった

強くなること
そこだけに少し希望があった
誰かに勝つとちょっとだけ気分が良かった
それも長くは続かないけれど

だから強くなり続けることだけ
勝ち続けることだけやり続けた
それ以外どうでもよかったし
いつ死んでも良かった

今は背負うものが増えたから
いつ死んでもいいとは言えなくなった

でも心の奥底ではほんとうはいつ死んでも良くて
自分より強い相手が現れて
叩きのめしてくれるとホッとする
今度はそいつに勝つ目的ができて
生きる時間が増えるから
そうすると仲間や家族がよろこぶから

ステージが変わっていく
それでも、
結局いつだって
強くなって
勝ち続けることだけ見ている

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