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「いろは歌」からはじめました

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「いろは歌」からはじめました

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「いろは歌」

御詠歌をピアノで弾くということとの出会いはとても突然でした。知っている曲はなく 聴いたことがある曲は 祖父の葬儀の時の「追弔和讃」。幼い頃の記憶で ただ感動したことのみで 旋律は覚えていない。 「いろは歌」は何故か知っていた。 初めての試みとしては 私にはとりかかりやすいと思った。 色は匂えど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見し 酔ひもせす 弘法大師が作詞と伝えられるこの歌詞に 永井幸次さんの美しい旋律。どこで聴いたか 何故かみんな知って

    • 「同行二人 その弍」

      しばらく時をおいて 再度「同行二人」に 違うアプローチで挑戦を始めた。 思いこみや先入観は全て自分が生み出したものであり 自分を縛っていた。 新しい方向から作品に当たることは我流ではあるが新鮮で 楽しかった。 いくつかのコード進行のパターンの中で 7回も現れるパターンがあった。 その旋律により 変形したり わからないようにおばけになったりしているが 7回も。 それをこの編曲の核になるコード進行とすると それは初めて聴かせていただいた時に 私がこの旋律の中で最も美しいと

      • 「同行二人 その壱」

        「楊柳」と「同行二人」 一部の節回しを除いて同じ旋律 「楊柳」の編曲を終えて すぐに「同行二人」の編曲を始めた。 「楊柳」を編曲している時に思ったことがあった。 背景となる響きに陽旋を選ぶか 陰旋を選ぶかによって 同じ旋律でも違う曲のようになるのではないか それを忘れないうちに取り掛かりたかった。 あなうれし 行くも帰るも とどまるも 我は大師と 二人連れなり 「楊柳」より「同行二人」の方が明るい響きになる予感があった。 編曲していて対旋律が自然にどこからともな

        • 「楊柳」

          この頃 「次は御詠歌をピアノで弾いてみたら」というお話があった。 よく意味がわからなかった。 今まで編曲させていただいたものは御詠歌ではなかったのか 「御詠歌」には『御詠歌』と『御和讃』がある と知った。初めてこの世界に触れさせていただいてから4年以上が経つのに‥だ。 私がそれまでに編曲させていただいたものは全て御和讃だった。 ・御和讃は七五調 ・御詠歌は五七五七七の和歌で 名前がついた旋律があり その旋律に和歌をのせて唱えるとのこと 素敵だなと思った。 旋律に名

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        「いろは歌」

          「聖誕〜春薫る風のうた」

          初めて聴かせていただいたのは2017年10月12日の舞台で演奏された三部合唱。 中野龍定さんが作曲された愛らしい旋律。 たいへんお世話になっているお坊さまが 我が子の誕生を祝って 心をこめて編曲された三部合唱を拝聴した。 大陸風のからりとかわいた風を感じ 鮮やかなコーラルピンクが想起された。 その時 心明るくなるこの作品を いつか弾いてみたいと思った。 2月には決まってピンクのイメージの作品に触りたくなる私。 いつもお花のイメージや砂糖菓子のイメージの作品に触れたくなる。

          「聖誕〜春薫る風のうた」

          「めぐみの光かがやきて〜中国地方の子守唄とともに」

          忙しいさなか 漠然と頭の隅において日々を過ごした。 そんなある日 御詠歌の曲集を何とは無しに眺めていて 「めぐみの光かがやきて」という曲で手を止めた。 ひらがなの真ん中に「光」という文字だけが漢字。そのため「光」という文字が本当に輝いているように見える。 あな貴しや 有り難や 大慈大悲の み仏は 法の浄土を いでまして 塵の浮世を 照らします いとも妙なる み仏の やさしの慈心 法の掌に 智慧のみひかり 輝きて 永劫に我等を 救うなり 野々垣黙成さんが作られた歌詞は

          「めぐみの光かがやきて〜中国地方の子守唄とともに」

          「相互供養和讃」(「相互供養和讃〜花まつり和讃」)

          この作品との出会いは お子さんが舞台で演奏するピアノ伴奏の編曲だった。 2016年の11月の本番間近のある日にお電話で相談された。 お子さんばかりでの御詠歌のお唱えの舞台なので お子さんの声の音域に合わせて 三律上げた形で旋律のついた伴奏がつくれないかとのこと。日が近いため 急ごしらえで ただしお子さんが弾けるように音の配置はつかみやすいように工夫した。 しかし 演奏する予定だったお子さんが骨折され これまた急きょ(たぶん本番の3日前くらいだったと記憶する)そのお子さんの

          「相互供養和讃」(「相互供養和讃〜花まつり和讃」)

          「散華〜里に降る雪」

          「散華」という御詠歌作品に出会ったのは このメモからちょうど1年前の2016年のお正月だった。村上全神さんが作られた心の内奥に響く旋律と 山本芳遵さんの色彩にいろどられた情景が浮かぶ歌詞。 雨風あられ いといなく たえ忍びたる かいありて 白赤黄と とりどりに 咲き乱れたる わが園の 清き花びら つみとりて 花籠にもりて み仏に いざ散華せん もろ共に 御親たたえて 供養せん その2016年のお正月に お招きいただいたお寺の本堂で 初めて この御詠歌を聴かせていただき

          「散華〜里に降る雪」