【2020年6冊目】自分の小さな「箱」から脱出する方法
衝撃でした・・・
自分の人生観に影響を与えたという点では、今のところ間違いなくこの本が一番です。
そもそもこの本は、会社で一緒にパスケットをしている1つ上の先輩からいただいたものでした。
「おこがましいが、お前にはこの本に書いてあるようなことが足りないと思う」
そう言われて読み出したこの本。まさにその通りな気がしました。
では、どういった内容の本なのか、書いていきたいと思います。
「自己欺瞞」という言葉、聞いたことがあるでしょうか?
簡単に言うと、「自分の良心に嘘をつく、背いた行動をする」と言った感じです。
例えば、、、
あなたには妻と幼い息子がいて、いつものように3人で寝ています。
ある晩、夜中に息子が泣きだしました。
あなたは目が覚めました。
「ああ、泣いてるな。あやしてあげないとな。。。」
そう思った次の瞬間、明日のことが思い浮かびました。
「そういえば、明日も朝早いんだよなー。」
あなたは猛烈に、このまま寝たいと思いました。
「そのうち妻が起きて、あやしてくれるだろう。」
そう思ったあなたは、自分の良心に背き、再び寝床につきました。
この状態が「自己欺瞞」です。
問題はここからです。
その時、隣ではまだ妻がすやすやと寝ています。
「なんで俺は起きたのに、こいつは寝ているんだ。」
その瞬間、あなたは「箱に入った」のだと、この本では表現しています。
人間は箱に入った途端、こんなことを考え出します。
「ひょっとして、寝たふりをしているんじゃないか?
なんてダメな母親だ。」
その一方、
「自分は息子が泣いていることに気がついてしっかり起きた。この母親と比べれば自分はいい父親だ。それに、明日も仕事があるから私は寝るのだ。自分は仕事に対してストイックな人間だ。」
このように、ただ寝ていただけの妻を、自分で勝手に作り上げたフィルターを通して見るようになり、その一方で自分の行動を正当化するようになります。
幸いにも息子は泣き止んで、無事に朝を迎えたとしましょう。
箱に入ってしまったあなたは、妻に向かってこう言うのではないでしょうか。
「おい、昨日夜中に息子が泣いていたじゃないか。なんで起きなかったんだ。そのせいで俺はこんなに眠いんだ。」
妻からすれば、なんとも理不尽な話です。だって、ただいつものように寝ていただけなのですから。
でも、これを言われた妻はどういう感情になるのが常でしょうか。
「私はただ気づかなかっただけ。あなたは何で起きたにもかかわらずあやしてくれなかったの?最低な父親だ。」
この瞬間、妻の方も「箱に入って」しまいました。
そう、「箱に入った」人間は、相手のことも箱に入れてしまうのです。
人間関係のもつれというのは、こういったことが発端となっていることがほとんどだそうです。
それは家庭でも、職場でも、学校でもそう。
その結果、「職場内で問題だと思っていたことが、元凶を辿れば、実は自分が箱に入っていたせいだった」ということが起こり得るのです。
じゃあどうすればいいかについては、皆さんにもこの本を読んでいただきたいので詳しく書きませんが、
「人を物として扱わず、自分と同じ、感情を持った一人の人間として扱う」
「自分の良心に背かない」
この2点なんですね。
すぐにできることではありませんが、少しずつ、普段から意識して生活してみようと思いました。
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