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【パーソナルジムでの試合期のトレーニングプログラム】

高校生や大学生は、インターハイ予選や春季リーグ戦でトレーニング計画でいくと「試合期」になります。

この「試合期」にコンディションのピークを持っていきたいと、選手もコーチも思っているでしょうし、私も強く思っています。

今回は週に1~2回利用する大学野球選手を例にして、私が試合期に注意していることをまとめたいと思います。

ポイントにしているのはこの3つです。
・選手の感覚を最優先
・プログラムは基本的に変更しない
・VBTでスピード値の確認

◯選手の感覚を最優先

これはチーム内の紅白戦や実践形式の練習、練習試合の時期から試していくのですが、トレーニング後の身体の動きを毎回フィードバックしていきます。トレーニングに来るたびに「前回はどうだった?」と質問攻めにします。

「少し疲労感があり、キレがなかった」
「試合前日の方が球が走っていた」
「脚に張りがあったが動きがよかった」

とにかく、選手の言葉でフィードバックを貰います。これを元にどのぐらいの負荷をかけると身体に変化がでるのかを整理して、個別でトレーニングスケジュールを立てます。

「少し疲労感があり、キレがなかった」選手に対しては、疲労が残りやすいか負荷が高いため、試合の何日前にトレーニングを入れるのかを調整します。そもそも、選手がジムに来れるかどうかを確認して、来れなければ、グランドでできるプログラムを提示したりします。

ジムに来ることだけがトレーニングではありません。

例えば、水曜日にジムでパワー系トレーニングを実施し、木曜日に個人でスピード系のトレーニングを実施してもらうような感じです。水曜日も木曜日もジムに来れれば、ジムで対応する形です。


◯プログラムは基本的に変更しない

練習試合の時期から選手のフィードバックを受けていくと徐々にプログラムが定まってきます。そのプログラムを1ヶ月半のリーグ戦期間。練習試合の微調整時期を入れると、もう少し伸びるので、約2ヶ月は大きなプログラム変更は実施しません。

プログラムを変更せずに実施できているということは、体力レベルを維持できていると思っています。パワー系やスピード系のプログラムが多くなってくると、「強度」は高いが「量」は減るため負荷は減ります。そのため疲労度が徐々に下がっていき、コンディションが上がってくるようにしています。

プログラムを変更するときは、いつも通り実施できないときです。それを見極めるポイントは「フォームの崩れ」「VBTでのスピード値の変化」だと思います。フォームの崩れがある場合は、選手が「調子がいい」と言っても譲れません。

そこは言い合いではなく、改善のエクササイズを入れると気づいてくれます。改善エクササイズは、身体の柔軟性や筋力、バランスが弱くなっているところにアプローチするため、やっている選手自身がいつも以上に「動きが硬い」「バランスが取りにくい」といったことを感じてくれます。

スピード値に関しては次でお話ししたいと思います。


◯VBTでスピード値の確認

トレーニングの段階が進んでいくと全員がスピードを測定しながらトレーニングを行う「VBT」を実施します。そのため、スピードがいつもよりも出ていない場合は、先ほどと同様に「いつも通りできていない」という状況なので、回数・セット数・重量を調整していきます。

それでも強度は落としたくないので、「重量」は変えずにセット数を減らすことが多いです。回数は3レップで実施していることが多いので、これ以上減らすことはほとんどありません。


◯最後に

ちょっと長くなりましたが、このような感じで試合期は指導しています。いつも通りできれば、「準備万端、いってらっしゃい!」と言った感じで、特にトレーニングで細かく指導することはありません。

そのためトレーニング以外のチーム状況聞いたり、気分転換にアホみたいな話をして盛り上げることが仕事です。

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