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職長さんを動かすコミュニケーション術Vol.3 |なぜ、ミスしたときが信頼関係を築くチャンスなのか!?

こんにちは!叱り方コンサルタントの吉田裕児です。
本当の叱り方を広めて『本音で語り合い本気で頑張れる職場つくり』を目指しています。

前回は、『職長さんは指示されるよりも問い掛けしてもらう方がモチベーションが上がり気持ちよく動いてくれますよ!』とお伝えしました。

■ミスをすると嫌われるのか?

さて、ミスをしたら嫌われると思っていませんか?ミスをしたとき、怒られたり自分が無能だと思われたりしたくないので、若手の監督に限らず誰でも、なかったことにしたい。自分のせいじゃないと思ってしまうことはないでしょうか。

私も若手現場監督のころ、地盤の高さを10センチ間違えてしまいました。当時の私は、上司に「業者が地盤の高さを間違えてしまいました」と報告したのです。

すると、「それを監督するのが吉田の仕事だろう!」と人のせいにしたことを物凄い剣幕で上司から叱られました。今、思うと私のことを真剣に考えてくれた素晴らしい上司でした。

意気消沈する中でも「そうだよな、俺って現場監督だよな。現場で間違ったことを人のせいにしても、何も始まらないな!」と当時の私は猛烈に反省しました。

■人のせいにする現場監督は孤立する!

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おまけに、業者のせいにしたことで、その業者の職長との信頼関係も失ってしまいました。(職長とは職人さん達グループのリーダーです)

もし、最初から「私の監督ミスで地盤の高さを10センチ間違えてしいました。すみません!」と謝っていれば、上司もそんなに酷く叱らなかったろうと思います。職長も自分たちのミスをかばってくれたと私をリスペクトしてくれたに違いありません。

今思うと、人のせいにしない信頼される現場監督になれなったことが、とても心残りです。
だから、上司のあなたから若い現場監督たちに信頼されるために大切なことを伝えて欲しいのです。

『嘘をつく監督、人のせいにする監督』を職長たちはすぐに見破ります。そして、ミスを人のせいにしたり隠したりする現場監督を嫌います。もうその監督の指示は聞くまいと心に決めてしまいます。

だから、そんな監督から何かお願い事をされても、快く引き受けることはありません。監督は孤立するばかりです。

■潔く謝れる現場監督は信頼される!

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一方、ミスしたときちゃんと「ごめんなさい!」と謝り、「このようにしてくれませんか」と次の指示をお願いにくる監督を潔くて頼りになるやつだなと思ってくれます。当然、仕事も快く引き受けてくれます。

ミスを人のせいにしたり隠したりすることよりも、潔く謝ってくる監督を信頼し、この監督と一緒に仕事をしたいと思うのです。

誰もミスはしたくありません。でも誰もがやってしまうものです。
世間でも不祥事が起きたときに話題になるパターンが二つあります。

一つは、言い逃れや責任転換しているパターン、世間から徹底的にやられます。
最後は、大変申し訳ありませんと頭をさげます。
ほとんどの場合は、世間から排除されてしまいます。

もう一つは、しっかり謝って、次の処置を迅速に表明しているパターンです。
この場合の多くは、世間から賞賛されます。
お客様のことをちゃんと考えていると評価され信頼されます。

■人は責任転換する人を許さない!

厳しい上司

そうなんです。人は、責任転換する人を許しません。
一方、しっかり謝罪し次の行動をとる人を許し応援したくなります。

私たちの現場でも、ミスは必ずあります。でも、勇気を持ってミスを謝りリカバーする現場監督の姿は頼もしいものです。だから、その勇気を振り絞った現場監督を職長たちはリスペクトするのです。

では、今回の質問です!
「あなたがもし職長さんだったら、どんな監督を信頼しますか?
人のせいにする監督ですか。それとも潔く謝ってくる監督ですか。」

若手監督に信頼されるために大切なことを教えてあげると、仕事を楽しむことができます。
次回に続きます。お楽しみに!!

拙著「部下が変わる本当の叱り方」明日香出版社を読んでいただけると、部下とのコミュニケーションもやりやすくなります。



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