「四国遍路」 縦書きKindle出版の苦労話
こんにちは。
今回もお読みいただきありがとうございます。
私の初の自著「四国遍路」も絶賛発売中でございます(笑) 友人たちは買ってくれているようでとても有り難い。
良い評価も、辛い評価もいただいており、今後もその正直な評価を真摯に受け止め、次回はもっと良い作品が作れるように精進するしかないです。
さて、前回書いたように、今回はKinleで縦書きで出版すること苦労話(無駄話)を書こうと思っております。
私は最近はよく、AppleのPagesを使って文章を書いておりますが、先日Kindle出版した初の自著「四国遍路」もPagesの縦書きで仕上げました。 ちなみに私はMacは持ってないので、iPadの第6世代を使用しておりました。OSはiPadOS 14.2です。
ただPagesでの原稿をKindleで縦書きで反映させるのに、本当に骨が折れたました。
PagesではKindle出版するときに便利なEPUBへの「書き出し」が可能なので、私は写真を配置したり、振り仮名をつけたりの全ての編集をPages内で行い、あとはアップロードさせるだけだと思い、KDP(Kindle Direct Publishing)のページで原稿をアップし、プレビューで仕上がりを確認しました。
ところが、仕上がりは横書きのまま。
ページは縦書き原稿のように右から左にめくっていく仕様なのに、横書きという奇妙な仕上がりです。
そもそも、Apple やAmazon自体が外国企業というのもあって、縦書き原稿など想定されずにつくられているので、仕方がないかなと思わないでもないです。
とにかく、どうにか方法を探すしかない。 自分で、「Pages 縦書き kindle 出版 出来ない 横書き」などとうって、色々とググってみました。
すると、EPUBで書き出したファイルの中のCSSにコードを一部追加すれば縦書きで出版できるというのを見つけました。
特に2番目の記事と3番目の動画はとても参考になりました。(1番目の記事では、2番目の記事では出来なかったので、「でんでんコンバーター」を使って全てやり直したらしい。)
だが、私はiPadを使っておりました。
この記事と動画では、まず、EPUBファイルを「The Unarchiver」というアプリで分解しなければならないという。
IT音痴の私は、よくわからんと思いつつやってみる。
しかし、Appleのアプリストアには何故かこの「The Unarchiver」が表示されない。
私は色々試したり考えた挙句、「ああ、たぶんiPad OSには対応していないのだ」と悟りました。
確かに、これらの記事は「Macを使って」縦書き原稿をアップロードするやり方であり、 「iPadで」ではないのです。
Macなど持ってませんから。
私は、以前祖父の戦争体験記をKindle出版していたことがあるので、OfficeのWordや無料のOpen Officeを使って縦書きで出版するやり方は知っておりましたが、これしか無いのか…と思うと再編集の苦労を思ってやる気がなくなった。
勘弁してくれ…と、本当にやる気がなくなりました。
しかし、神は私を見捨ててなかったようです。
同じシェアハウスに住んでいる、リオンという好青年が、使っていないMac book airを持っているという。
「使わないんで、全然貸しますよー。英語仕様ですが」
何というタイミングだろうか!これも良いものが出来るよう、弘法大師に祈願したお陰かもしれないですw
とにかく、さっそく借りてやってみる。Macだとできるはずです!
ある休日の朝、キーボードを日本語に切り替えるところから始まり、AirDropでiPadからMacBook にデータを移しました。
AirDropを使ってみて、IT音痴の私は、改めて恐ろしい時代になったと感心する。 何せ、データが空中浮遊して別のパソコンに移るんだから。(インターネットでさえそうなのだが、、、)
Macにデータがコピーされたあとは、アプリのストアから「The Unarchiver」をダウンロードし、そしてインストールする。
そして、先程の記事の内容をそのまま実行する。
詳しくは上記紹介した記事や動画を見て頂きたいですが、つまり、簡単に言うと次のような手順になります。
まとめます。
1、原稿のEPubをTheUnarchiverで開く。
2、それは原稿のデータが分解されたようなファイルになっているので、その中のファイル「OPS」を開き、さらには「CSS」を開く。 その中に「book.CSS」というCSSデータがあるのでそれを開く。
3、そのデータの一番下のところに、
body{
-WebKit-writing-mode; vertical-rl;
}
というコードを書き加え、保存。
4、そして今度はそのThe Unarchiverで開いた原稿ファイルを圧縮して保存。拡張子は.zipとなる。
5、その圧縮保存された原稿の拡張子を.epubに書き換える。 つまりは名前編集して「.zip」のところを「.epub」に書き換えてePubで保存する。
6、そしてあとは、KDP(Kindle Direct Publishing)で縦書きでアップロードする。
私は、これで縦書きで出版することができました。
しかし、私は自著の中に幾つかの写真を載せていたので、アップロードしたあとの出来上がりを確認してみると、写真のせいで文章が変なところに配列されていたり、ページが無駄に白紙になっていたりしてました。なのでアップしてはやり直したりで、5、6度くらい編集し直しました。
それで実際にサンプル記事を読み直したりして、また編集を繰り返しやっと最終版として出版できたのが、現在のバージョンです。
初めから、縦書きのことを知ってたり、Mac持ってる人からしたら
「何、簡単やん」
で済むことかと思うかもしれませんが、普通、EPUBで書き出せばそのまま縦書き出版できるって思うでしょ。。
10月末には出版するつもりでしたが、結局、編集に手間どり、1ヶ月遅れで出版できたのでした。
ただ、こうやって自分で色々やってみることで、色んなことを学びました。
今回の出版では文章を自分で書くだけでなく、表紙の画像の編集も自分でやり、地図も白地図から自分で作りました。文中のルビも自分でふり、画像変種アプリを使って写真の色合いを変え、著書に配置しました。
特に表紙は、四国八十八箇所の最高峰の札所である六十六番札所・雲辺寺の山から撮った写真を、たまたま画像編集アプリCanvaで色合いを変えてみただけのものだが、思いがけず良いのが出来たなと思います。
でも誰かに頼めばもっと素早く良いのができるかもしれないですが、何かを学ぶことは少ないですね。
前回の記事にも書きましたが、金を払って飛行機や新幹線で旅するのと同じで、合理的に済まそうとすれば、誰かに金払ってやってもらったほうが良いに決まっています。でもそこで得るものは少ないです。
金持ちは時間を金で買うといいますが、手を動かす喜びというのは確かにあります。
マリー・アントワネットはあらゆる贅沢をしつくした後、行き着いたのは自分で作った野菜を自分で食べることだったといいますね 。
とはいえ、最高のクオリティを求めるならば、やはりプロに任せた方が良いのでしょうか。表紙で売り上げが全然変わるというのはよく聞く話です。
ちなみに祖父の戦記を出版した時は、妹の元旦那に5000円払って頼んでやってもらって30分で仕上げもらいましたが、本当に素早かったw
ただ、売り上げ的には、やっと5000円ペイ出来た状態である(笑)
無駄話が多くなりましたが、以上がPages原稿をKindle で縦書きで出版する方法でした。
結局、iPadだけでは、縦書き出版するのは難しいでしょう。もしその方法をしっているかたいましたら、コメントください。
では!
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