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第10話 俺たちが食っている参鶏湯はニセモノだ!!

板門店を出た私たちが向かったのは、そこから約8キロほどのとこにある高麗時代の首都、開城(ケソン)だ。


この地域には韓国と共同で開発していた「開城工業団地」という経済特区もある。

経済特区といっても、遠くからみた工業団地は、日本の田舎でもたまに見られる経済発展期の遺物のような工場群にしかみえなかった。

開城(ケソン)は、もうかつての首都としての面影は全く感じられない。 

共産国特有の無機質な建物もとても古びてしまっており、緑も少なく、街全体が埃っぽく見えた。

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まず開城(ケソン)で私たちが訪れたのは、高麗国時代末期及び李氏朝鮮時代のエリート養成学校である「成均館」だった。

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「成均館」では、色鮮やかなチマチョゴリを着た女性が迎えてくれていた。美しいチマチョゴリだった。 彼女が中を案内してくれた。 


周りの貧しい街並みと違ってここはよく整備されており、緑も豊かでまったくの異空間だった。 


古い伝統的な建物が佇み、庭園の感じもいにしえの匂いを漂わせ、韓流の歴史ドラマの一コマにでも出てきそうな優雅な雰囲気だった。


しかしここは日本の戦国時代末期、豊臣秀吉の朝鮮侵攻「文禄・慶長の役」で一度消失しているらしい。


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