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ブロッコリーを採りつつ、昔の同僚と連絡して感じたこと

少し相談があって、リバネス時代の同僚に連絡した。

「美幌のゆめちから畑で取っていたデータを農家さんに共有できない?」
「あぁ、ちょっとまって、普通の方法だとダウンロードできないかも」

Facebookメッセンジャーでのやり取りだ。

「なんとか、なりそう。しばしお待ちを」
「ゆっくりでいいよー、今ブロッコリー収穫中」

 きっとその同僚は、僕も通っていたあのオフィスから、忙しい中、Macに向かってこの応対をしてくれている。一方で僕は、iPhoneでPodcastを聴きつつブロッコリーを収穫しながら連絡している。

 あの時、選ばなかったら。きっと僕もiPhoneの向こう側にいただろう。そして、自分が自分で育てたブロッコリー畑の中を歩くことなんて夢にも思わなかったはずだ。

なんだか不思議な気分だった。

 北海道で農業を始める選択をしたことが良かったのか、東京に残っていたほうが良かったのかは分からない。こっちに来たことで、それまでの人生の延長線上では会えなかった人たちと出会え、やるはずがなかったことを経験している、それは良かったことだと思う。ただ、それは東京に残っていたら出会えた人や、得られた経験と引き換えだ。

 「自分の選択が良かったのか?」、その正解が本当の意味で分かる日は来ないのだと思う。そのとき、そのときで、選び、そしてその道で精一杯、楽しみながら生きていく。曲がりくねった人生を歩む僕は、それを繰り返していくのだと思う。

 昔の同僚とブロッコリー畑を歩きながら連絡を取り合い、不思議な気分に浸りながら、一つだけ思ったのは、

「自分で決めた人生を歩いているな」ということだった。

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