今日ももちろん、列車です。目論見が外れたぼくらの話
週末、とくに予定もない。となると、もちろん列車に乗りに行くのが2歳の息子、つむぎ流の処世術。
「つむ、今日はどこか行きたいところある?」
少し考え、満面の笑みで
「せきほくほんせんのりたい!」
最近のつむぎは、列車に乗りたいではなく、石北本線や釧網線などの路線を指定してくるからおもしろい。きっと数年後には、車両の型式はもちろん、列車を走らせる運転士さんについても指定してくるのだろう。
美幌発の列車の時間は10時52分、準備を整え早めに駅に向かう。列車に乗る前に駅の二階にある「きてらす」で軽く遊んでいく目論見だ。
10時20分には美幌駅に到着。「きてらす」に向かおうとするぼくと幸枝さん。
「きてらすじゃないの、れっしゃのるの!」
想定外の展開。
「列車は乗るよ、でもまだ30分以上待たなくちゃ来ないからきてらすで遊んでよう」
焦って説得を試みるぼくら。
「うーうん、れっしゃまつの!」
「えーでも、本当にすぐには来ないよ、それでもいいの?」
「いいの、ホームでまつの!」
あぁ、こんなことなら家を早く出るんじゃなかった。つむぎの列車への思いを甘く見ていた自分たちを悔いながら、つむぎに先導されてホームに向かうぼくと幸枝さん。
かなり暖かくなってきたとはいえ、まだパタゴニアのジャケットに活躍してもらうくらいには寒い美幌駅のホームで、ただひたすら列車を待つ三人なのでした。
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