すぐに破ける生分解性マルチへの定植がうまくいった1つのポイント
つい最近「カルチが苦手!」という日記を書いた。
実はもう1つ、ここ最近困り果てていた農作業があった。
それは、生分解マルチへのとうもろこし苗の移植だ。
さいこうファームでは野菜苗の移植はイセキの乗用型半自動野菜移植機ナウエルナナを使っている。作業スピードの問題から農業の先輩方は、全自動の野菜移植機をおすすめしてくれていた。ただ価格やぼくらの能力、そしてぼくらの作業効率について考えた結果、ナウエルナナを購入した。その決断は間違っていなかったと思うし、基本的に満足している。
しかし、ここ最近、生分解性マルチへのとうもろこし苗の移植がどうにもこうにもうまく行かない。
とにかくマルチが破けるのだ。後ろ向きに進んでいく乗用型半自動野菜移植機の特性上、機械の進行方向はタイヤを畝に沿わせることで決められる。なので、どうしてもある程度マルチを引っ張ってしまう。
すると生分解性マルチが破ける破ける。ちょっと進んではピリピリ。少し直してまたちょっと進んでピリピリ。もはや植えている時間より穴が開いたマルチが風によってボロボロにされないように土をかけている時間の方が完全に長い。
もうどうしようもない。
昼休憩中、幸枝さんに愚痴をこぼす。
「とうもろこしの移植。まじで大変。マルチが破けまくるんだよね・・・」
「そうなんだぁ。困ったね」
「本当に困ってるよ。はあ、今シーズンの最初の頃はもっとうまくいってた気がするんだけどなぁ・・・」
確かにそうなのだ、今シーズンのとうもろこしの移植をやり始めていた頃はこんなに破けることはなかった。野菜移植機の調子が悪くなってしまったのか?それとも畝がうまく出来ていないのか・・・。
ふと、ひらめく。
「暑さ、かな?」
「あぁ、たしかにそれはあるかも」
定植を始めた頃に比べると、気温はだいぶ上がってきていた。調べてみると生分解性マルチは温度による伸び縮みが大きいらしい。
※上記のリンクでは温度が上がるとマルチが縮むと書いてあるが、実感では温度が上がると緩む(伸びる)気がしています。気の所為なのかな?
「試してみる価値はあるかも知れないね、明日は早朝の涼しいうちに定植してみるよ」
「うん、よろしくお願いします」
ということで、翌朝5時。マルチに朝露が乗っているくらいの時間に畑に到着。頭の中には「温度くらいでそんなに変わるかね」という疑いと、「これでうまくいってくれれば本当に助かる」という願いが渦巻いている。
ドキドキしながらナウエルナナのエンジンをかけ、乗り込み、定植を始める。
ストッストッストッ
まずはゆっくり走ってみる。マルチは破けない。少しずつスピードを上げていく。
ストストストストスト
全然破けない。まさか本当に温度によってこんなに違ってくるなんて!
涼しい時間の移植作業では、マルチが多少引っ張られようと、少し機械に引っかかろうとそう簡単に穴が空かない。日中にやっていたときとは作業スピードが3倍は違う!
「あぁ、そうだったのか。たった1つのポイントは気温だったのか・・・」
これに気づいたとき、今シーズンのとうもろこしの定植をすべて終えたのでした。
来年はこの気付きの時点からスタートだな。
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