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マジック:ザ・ギャザリング展に行ってきた話と美術館の楽しみ方

(3,000文字程度 読了想定時間 5分)

突然ですが私はMAGIC:The Gathering(マジック)というカードゲームが大好きです。
このたび、そのカードゲームの25周年を記念して新宿で行われている
『25th Anniversary マジック:ザ・ギャザリング展』に行ってきました。
(マジック展公式:https://www.mtg-ex.com/
 場所:ルミネゼロ(JR新宿駅南口直結)
 住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55 NEWoman Shinjuku5F)

本ノートで伝えたいことは2点です。

・マジック展、めちゃ良かったからマジックやったことある人、興味ある人は行ったほうがいいよ!
・美術館って今まであんまり楽しみ方わかんなかったけどわかった気がする

イベントレポということになるのでしょうか。ご興味ある方是非御覧ください。

目次的なもの

●そもそもマジックって何
●マジックと私
●マジック展 is 何
●そこから学んだ美術館の楽しみ方

※イベントの話だけでいいよ話が長いよって方は是非「マジック展 is 何」のところからでもお読みください。お願いします。

●そもそもマジックって何

『MAGIC:The Gathering』
1993年に発売された世界初のトレーディングカードゲーム(TCG)である。公式にはマジック、のように略され、他にもギャザなどと呼ばれる。このほか、「もっともよく遊ばれているTCG」などでもギネス世界記録に認定している。(ウィキペディアの概要の一行目)

要するに、今世の中にある全てのTCGの元祖、と言っても過言ではないゲームで、とても偉大で奥が深く、面白いゲームです。今年、25周年を迎えました。

(数字で見るマジックのすごいところ)

カードを集めて自分だけのデッキ(山札)を作り、相手と戦い、勝利することが目的のゲームなのですが、25年もやっているだけあって、カードも無数にあり、歴史を感じさせるものとなっています。

また、カードの絵は多くのアーティストが手がけており、今回展示会が行われた中には、原画イラストを飾ったブースがあるくらい、その美術性も高いと私は思っています。

(カードはこんな感じです。かっこいい。)

●マジックと私

※自分語りパートなので飛ばしても全く問題がないパートです。

小学5年生の頃、友達から「遊戯王で出てるカードゲームの元ネタだよ」と紹介され、小学生ながらにハマりました。

今でこそ、(ある程度)当たり前になったTCGですが、当時は「自分でカードを集めて自分だけのデッキを組む」ということ自体が新しく、周りでもやっている子どもは多かったように思います。
ブームだったと言ってよいでしょう。何しろ「最新の遊び」なので。

当時は財力も頭もなく、まともなデッキを組むこともできず、友達同士で交換しあいながらやっと皆がなんとか遊べるくらいのところからスタートし、高いカードには手が出せず歯噛みをし、それでもコツコツ集めて地元で開催される大会にも出場するくらいに楽しんでいました。

しかし人は大人になるにつけ、少しづつ飽きがきたり、新しい遊びに目移りしたりします。高校生になる前くらいにはもうすっかりプレイすることもなくなり、その後改めて触るようになったのが社会人になってからでした。

改めて触ってみると、10年近くの時を経て触ったゲームでしたが、当時と同じかそれ以上の面白さを感じました。色々なゲームを触りましたが、
長きにわたり多くの人にプレイさせるだけの度量と魅力があるゲームだな、と改めて認識したのです。

その後ちょろちょろ大会に出たりもしておりましたが、今はほぼオンラインでの対戦とお祭り的な大会に出るくらいのカジュアルな形で付き合っています。有名プレイヤーとかでは一切ありません。

●マジック展 is 何

25周年を記念し、マジックの今までの歴史を振り返る展示です。
1993年から2018年までの全てのカードセットが紹介され、
記念碑的なカードやデッキを振り返りつつ、多分ここでしか見られない美麗な原画や、世界で1枚しかないカードなども展示されています。

(世界に一枚しかないカード。値段は多分つけられません。
 別に強くはありません)

順路通り進めば会場の構成は以下の通りです。

・年表
・年代ごとのカードセット・代表的なカードたち
・記録映像・世紀の一戦
・プロツアーフィーチャーマッチ フォトブース
・エポックメイキングなデッキたち
(以下は撮影不可ゾーン)
・超希少カード(αパワー9、七福神ドラゴン)
・カード原画展示
・特別映像
・新パック『ラヴニカのギルド』プレビュー
・物販

実際に言ってもらうのがベストなので、撮影可能ゾーンで撮った写真を少しだけ紹介します。

(始めた頃のカード群。青春)

(復帰した頃のカード群。第二の青春)

(伝説的なデッキは全てのカードが現物で紹介。当時憧れました)

(ブーム期、『ゲームぎゃざ』という専門誌が作られた時もありました。
その看板娘「ぎゃざガール」の原画なんかも。今でも断然通用する絵柄)


そして、今回私が何より感銘を受けたのが、カード原画を見たときです。

日頃美術館などにはあまり行きませんし、行ったとしても
「まあ、こんな感じだよね」程度にしか思いませんでした。

今回は、原画の美しさはもちろんなのですが、

「ああ、あの頃のあのカードだな」とか
「この絵って細かくみたらこんなところにもこだわりがあるんだな」とか
「このカードとこのカードはストーリー上対になってるから確かにこう置くよな」とか
「絵だけ抜き出すとこんなに印象が違うんだな」とか

様々な思いが巡りました。
対象物への造詣が若干あるだけで、これだけ楽しみが違うのか、と強く感じました。

(画像はありません。紹介したい。残念。)

長々と書きましたが、ここで紹介していないブースもたくさんありますし、実物を見てもらうのが一番よいです。
とにかくマジック好きなら行って損はないイベントだと思います。
(9/17(月・祝)までやってます!3連休のお楽しみに是非)

●今回学んだ美術館の楽しみ方

今回とにかく大満足だったわけですが、日頃美術館にいってもそこまで楽しめないのは、結局展示物への造詣・興味が深くないからだな、と痛感しました。

もちろん名前は知っている有名な画家であっても、
 どのようなバックボーンで、
 どのようなときに、
 どのような思いで書かれたものなのか、
 それが歴史の中でどう位置づけられているのか、
これらがわかっていないことには、


ゴッホを見ても「ひまわりだなあ」
ピカソを見ても「なんかぐちゃぐちゃした人や動物がいるなあ」
北斎を見ても「波だなあ。若干富士山だなあ」

ということにしかならないのだと思いました。

興味が無いのに勉強しましょう、とは言わないまでも、たとえば何かの機会に美術館や博物館に行く際にはその前に情報をインプットしておくことがとても大事になってくる、ということです。

(もちろん、とにかくスケールが大きかったり、奇抜なアイデアだったりするものは見た瞬間の驚きがありますが、それであっても、より深い造詣があって見れば違う見え方になるのだと思います)

 wikipediaより

(「でけー」以外の感想を持てるようになりたい。)

そういったことに気付かされた日となりました。

(おまけ)

ちなみに、終わった後にはその付近にあるカフェ(サナギ新宿)が特設会場となっており、初心者にはデッキも貸出し、スタッフさんの説明のもと体験もできる状態になっていました。展示で高まっていたので、一人で座っていた方に話しかけ、一勝負していただきました(お付き合いくださりありがとうございました。)

こうして、初めて会った人ともすぐにコミュニケーションをとる材料になることが対人ゲームのいいところだなあと思ったのでした。

そちらにも展示がありますので、新宿に行かれる用事があるようなら、
マジックに興味が無い方も是非寄られてはいかがでしょうか

(ここまで読んでいただいて全くマジック興味ない勢はいない気もする)

ここは、単純に「わあきれい」と充分楽しめると思います。

(伝説的カード「Black lotus」をモチーフにしたらしいオブジェ。
わあきれい)

以上です。三連休、楽しくお過ごしください。

(了)

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