私の脳は撥水加工か(2020年4月11日の日記)

寝起きに少女漫画を読む。Renta!で無料になっていた読み切り作品だ。とてもよかった。


実家にはハルちゃんという人形がいる。マネキンの会社が作った、妙にリアルな赤ちゃんの人形だ。

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昔、父が取引先からもらって、祖母にあげた。祖母は人形を可愛がり、毎晩、寝室に連れて行って一緒に眠った。

祖母の死後、その人形は祖母の名をとってハルちゃんと名付けられ、祖母の籐椅子に腰かけている。今着ているニットのつなぎと帽子は伯母が編んだ。

母が「季節が変わったから、ハルちゃんも春服にしてあげて」と服を持ってきた。甥姪たちが赤ちゃんのとき着ていた服だ。

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甥が生まれたとき私が贈った服を着せてみた。バイト代はたいて、横浜の高島屋で購入したなぁ。

これを着ていた甥は、今177㎝だ。

眠くて眠くてたまらない。ここ数日ずっとそう。

そのせいか、集中力がまるでない。

文章を書く→集中が途切れる→他のことをする→集中が途切れる→文章を書く

……というループを何周もする。

気分転換に散歩でも、と思うが、どうにも気力が湧かない。かろうじて庭に出た。小さな白い花が咲いていた。


何もしたくない。

よく「何もしたくないなら、何もしなければいいじゃない」と言われる。

しかし、うつ状態で何もしたくないときって、何もしないことがとてつもなく苦しい。

何もしたくなくて何もしていないなら、願ったり叶ったりじゃないか。なのに苦しいのは、どう考えても脳のバグだ。

じっと時間が流れるのをやり過ごすのはキツい。

今の私には、没頭できる創作物が必要だ……!

父の本棚を漁り、目についた小説をパラパラと読んでみるが、文章が頭に入ってこない。目には見えているのに、脳に染みてこない。私の脳は撥水加工か。

ええい、小説がダメなら漫画だ!

というわけで、電子書籍を購入。

「僕と君の大切な話」最終巻。いい。

駅での告白シーンが第一話と対になっている。東くんが小説を書いている設定も、第二話で示される「僕たちは解り合えない、だから話したい」というテーマも、最後にまるっと回収された。カタルシス!

その前に、カフェインとはまりん、圭介と鈴と、脇キャラの話をちゃんと描き終えているのも好き。ようやくカフェインの気持ちが理解できたし、圭介にはグッときた。

また、少女漫画でよくある「最終話で登場人物が全員出てきてワイワイやる読者サービス的な演出」も、作品の世界観が壊れてなくてよかった。キャラがみんな、基本的にあかるいからだろう。

夜、夫とオンライン飲み。

小池都知事がオリンピック観戦時に推奨していた「かぶる日傘」に、透明な厚手ビニールをすだれのように付けてかぶれば、バリアになって感染が防止できるのでは……と話す。イッツ・ソーシャルディスタンス!



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この日記ですが、2020年4月23日ぶんからはマガジン『架空の犬をなでる日々』に収録されます。引き続き読みたい方は、こちらをご購読ください。

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