【書籍紹介】教養としての歴史小説
こんばんは。
リーダーシップデザイナーの吉田幸弘です。
今日のおススメの書籍です。
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■教養としての歴史小説
■今村 翔吾(著)===========================
直木賞作家である今村氏が、歴史小説が人生においてどれだけ効用かを伝えている一冊です。
今村氏は小学5年生の頃から誰よりも多くの歴史小説を読んできたそうです。
歴史小説というと司馬遼太郎さんを連想される方も多いかと思います。
そんな司馬さんに対し、歴史学者の中にはフィクションばかりと言う方もいらっしゃいます。
しかし、学者の中には司馬さんは文句を言っている学者よりもはるかに歴史に精通しているという人もおり、著者の今村氏がエンターテインメントを追求しただけとおっしゃっています。
何と1作を書くのに、神保町の書店から1トンもの参考文献が消えたそうです。
そんな歴史小説の使い方、選書について、本書は実践的にわかりやすく書かれています。
私自身、歴史小説はあまり読んだことがないのですが、本書はすうっと頭に入ったゆえに、歴史小説を読みたくなりました。
それでは特に参考になったエッセンスをご紹介していきます。
●私自身、自己啓発の本を手にとることがあるのですが、実は歴史小説と自己啓発は相性がいいと思っています。
自己啓発は、どちらかというと西洋医学や栄養ドリンクに近いイメージであり、即効性が大きな特徴です。
(中略)
一方で、歴史小説には漢方薬的な良さがあります。
読んだ瞬間はピンと来なかったり、すぐに習慣を変えられたりするわけではないのですが、長い目で見れば前と後では確実に変化が起きていて、読み続ければ人生を大きく変えることもできます。
自己啓発書と歴史小説を合わせて読めば、より人生が変わりやすくなる効果を得られます。
(P41~42 引用)
歴史小説ではその人物がコミュケーションの取り方などでどのように失敗したかが載っています。
人間関係は古今東西不変です。
だからこそ、現代にも生きるヒントを学べます。
●列伝物は歴史の基礎知識を叩き込むには、けっこう便利な本といえます。
プロの作家が上手に偉人の業績をまとめてくれているわけですから、”面白い教科書”を読むような感覚で知識が身につきます。
私も少年時代にはこのジャンルを愛読し、そこから多くの知識を学びました。
たとえば、足利尊氏に仕えた武将である高師直という名前は列伝物を読んで知ったと記憶しています。
列伝物は、こうした教科書には載らないレベルの偉人を扱っているので、とても重宝しました。
(P65 引用)
いきなり歴史書や歴史の参考書を読むより、流れも把握しやすいですね。
私自身、本書でも何度も出てくる海音寺潮五郎さんの作品で、かつて西郷どんについて学びました。
●現在は歴史小説の読者が確実に減っています。
小説の話題で雑談が盛り上がるというシチュエーションはめっきり少なくなりました。
しかし、個別の作品の話題で盛り上がれなくても、小説を読んでいれば、それなりに雑談のスキルは上がります。
全国各地の地名や大名家、食材などの雑学知識が知らず知らずのうちに蓄えられていくからです。
(P126~127 引用)
歴史小説の内容でなくても、全国各地の情報を知っていれば雑談に発展させやすいですね。
特に出張の多い人、旅行が好きな人に対しては盛り上がれそうです。
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