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100日後に死ぬワニと行動経済

『100ワニ』

皆さんは100日後に死ぬワニをご存知でしょうか?
略称『100ワニ』です。

『きくちゆうきさん』が描く4コマ漫画で、
人語(日本語)を話す服を着たオスのワニが主役で、
第1話から100日後に死を迎えると言うテーマです。

Twitter上では、
トレンドランキング世界一にもなった事で、
一気に広がりました。

100日後

投稿開始時から、
「主人公であるワニが100日後に死んでしまう」
と結末
が分かっていたのですが、
今までこの様な漫画はありそうでなかったですね。

99話目までの漫画の末尾には、
「死まであと〇〇日」
と言ったカウントダウンが、
大きな反響へと広がりを見せていました。

Twitter

100日目を迎えた時は、
全国のファンから喚起され、
称賛の声
が数多く上がっていました。

原作者きくちさんのTwitterは、
一時期フォロワー数が200万人を突破!
大ブレークしていたのです。

きっかけ

100日後に死ぬワニの作者であるきくちゆうき氏は、
この作品を制作した理由を、
「事故で亡くなった友人のことを思って描いた」
としています。

ココに物語の背景が見えて来ます。
きくち氏はこうも答えています。
「何があるか分からない中で、
限りある時間を大切にして欲しい!
とのメッセージを伝えたい」

予想外

『100ワニ』の戦略?
と言えばいいかは別として、
この流れはとても見事であると感じます!

100日後に仕掛けた戦略が、
ネット上で炎上開始
したのは私も知っています。
その理由は後ほど書くとして…

今の時代に合わせると…
『ゴール設定』から描いていく事で、
人間は予想外の感覚に陥ったのです。

4コマ×1日1話がポイント

今の時代は情報が多すぎて…
選ばれる為にどうすればイイか?
を考えなければなりません。

あの手やこの手を使って、
様々な企業が戦略を仕掛けている中で…
今回の『100日後に死ぬワニ』と言う、
妙にインパクトがある漫画
の出現。

読者は、
『え?このワニちゃんが100日後に死ぬの?』
『それ何?どういう事?』

という中で毎日が始まります。

情報化社会と言う事は忙しい人が多い中、
Twitterで4コマ漫画という身近で短い漫画、
その上で1日1話!というペース。

私はこれがとても刺さったのです。

炎上

実はこのきくちさんが100日後の戦略で、
かなり炎上
となったのです。

炎上の分析は人それぞれ書いていますので、
皆さんもぜひ色々と読み漁っては欲しいのですが…
『死』と言う、
人間が避けては通れないテーマと
『感動』と言う、
人間感情のテーマが混ざり合った
からこそ、
起きた炎上ではないか?と感じるのです。

余韻のタイミング

何故炎上したのか?
それは間違いなく…
余韻のタイミングのずれであると感じます。

きくち氏のTwitterフォロワーが、
200万人を突破
していたのが、
今では125万人を切っていますので、
(これはこれで凄いですが)
一気に引かれた事は事実でしょう。

私はとても素晴らしいと思う派ですが…
客観的に見るとすれば、
「ワニへの感情が移入しすぎた人」が多く、
処理できていない中で、
ワニを市場経済へ出してしまった
と言う、
タイミングのずれであると感じるのです。
慌てると急ぐは違うからです。

Twitterトレンドランキングで、
世界一にもなった「ワニ」だったからこそ、
純粋なファン側の心理を無視した賛否両論派の差が、
大きく出たのでしょう。

ロミオとジュリエットで例えると

色んな方が炎上分析をしていますが
その表現でとても面白かったのがこちらです。

『ロミオとジュリエット』の舞台で、
主人公の二人が自らの命を絶ち…
悲劇のまま幕を閉じた直後
です。

「カーテンコール」の余韻を待たず、
いきなり劇場がパッと明るくなり、
突然監督が舞台
に現れます。

そこで皆さん!
「この舞台を収録したDVDがあります」
買いませんか?
宣伝をし始めた感覚です。
分かりやすいですね。

100日後に死ぬワニと行動経済まとめ

2020年3月20日にワニは死にました。
1日1本の100日連続4コマ漫画。
描いたワニが死んだのですが…
それだけで一気に日本中で話題に上がり、
その後の流れも炎上したのです。

これだけでも凄い事なのですが、
純粋な気持ちでワニを観ていた方たちは、
社会規範で評価
している人です。
人と人との関係性を重視し、
話のストーリーや物語の目的を重視
します。

炎上で喜ぶ人たちは、
市場規範で評価
している人たちで、
スグに自分たちのプロモーションに繋げたり、
とにかく報酬をクレクレ
と言う人です。

甲乙対照型ですので、
確実に相反
します。
プロでもタイミングを見間違えると思いますので、
このプロモーションは、
とても難しかったかもしれませんね。

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