メンタルアカウンティングと行動経済
幸せはお金で買うことができる
人間は感情で行動する
マイケル・ノートン氏のTEDスピーチに「幸せを買う方法」があります。
ノートン氏は「幸せはお金で買うことができる」という興味深い研究を、
このスピーチで発表されました。
私はとても共感したのです。
様々な宗教思想や自己啓発本等で目にする事が多い
「お金で幸せは買えない」という言葉…
私も少し前まではそう思っていました。
と言うより思い込んでいたが正解かもしれません。
綺麗ごとばかりではなく、
本気でこの議題に向き合いながら、
様々な角度で見ていくと…
「お金で幸せは買えない」と言うのは、
決して正解ではないと感じたのです。
適切なお金の使い方
ノートン氏はこう言います。
「もし皆さんが お金で幸せは買えないと思っているなら、
それは適切なお金の使い方ができていないから」だと。
適切なお金の使い方?
ノートン氏は続けます…
「幸せになるためのお金の使い方」を話す前に、
「幸せにならないお金の使い方」の考え方を教えてくれました。
→宝くじに当選すると素晴らしい人生を送れると思われている
→人生がどう狂ってしまうかの記事を紹介
→当選者は全財産を使い果たし、借金を作ってしまい、
友人や会う人会う人がお金をねだってくる…
→結果として宝くじに当たる前よりも借金の額は増え友情は悪化した。
あくまで一例ですが…
宝くじで大金が入る事は凄いことです。
その凄い事を体験できる人はそれほど多くありません。
しかし、
その中で上記の例えに当てはまる人が少なからずいると聞きます。
興味深いコメント
ノートン氏は、
上記の宝くじに当選して幸せにならないという記事に書かれている、
「読者が寄せたコメント」が面白いと言います。
それは何故か…
読者たちは「お金は幸せに繋がらない」を気付かされた!
と言う事ではなく…
【もし自分が宝くじに当たったらどうするか?の空想話が、
コメントとしてあまりにも多かった】からだそうです。
内容はとても低レベルで自分の事しか考えていないような、
利己的な話なので置いておきますが…
歴史は繰り返すという言葉がありますが、
人間は同じ過ちをカタチを変えて繰り返すものなのかもしれません。
【伝え続けていく事】の大切さ
私自身も多くの失敗を繰り返して来ました。
だからこそ学びを深めているのですが、
行動経済学で当てはめながら、
良いと思う事は伝えていきたいと考えています。
さて話を戻しましょう。
ノートン氏の言葉ですが「お金で私たちが幸せを得られないのは、
いつも自分のためにというお金の使い方が間違っているから」
と書かれていました。
大学での実験
バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学で実験は行われました。
実験は2種類で対象は大学生です。
1チーム目は半数の封筒の中に使用例として、
「このお金を夕方5時までに〝自分の為〟に使って下さい」
と書かれている手紙とお金を一緒に渡しました。
2チーム目は残りの半数の封筒の中へ使用例として、
「このお金を夕方5時までに〝他の人の為〟に使って下さい」
と書かれている手紙とお金を一緒に渡したのです。
5ドルを貰った学生もいれば20ドルを貰った学生もいました。
しかし…
同じ買い物でも、
一方では自分のため、
もう一方では他の人のためです。
実験の夜に学生へ連絡して集計を取ったそうですが…
【他の人の為に使った人】は大きく幸福感が増したそうです
【自分のために使った人】は変化なしという結果です。
5ドルや20ドルと言う金額が問題ではなく、
誰かの為にお金を使ったという事実が大切なのです。
メンタルアカウンティングとは心の会計
メンタルアカウンティングと言うのは、
「人はお金に関して時に不合理な判断をするもの」の心理を表す概念で、
「心の会計」とも呼ばれています。
簡単に言えば…
同じコストでも状況によって価値の感じ方が変わると言う事ですね。
以前AKB商法という言葉がありました。
覚えていらっしゃる方も多いかと思います。
CDに握手券を付けて販売し、
その握手券があれば自分の推しメンに握手が出来るだけでなく、
総選挙の投票権としても使えますので、
自分の推しメンを少しでも良い場所に入らせたい!
と言うファン心理を逆手に取ったビジネスです。
10,000円の価値とは
例えば…
AKB48のCDが1枚2,500円だったとしましょう。
4枚買えば10,000円ですね。
これで投票権4枚を獲得出来ます。
ファンは投票してあげられる!と言う感覚になります。
だとすれば「この10,000円は投資アカウント」となり、
10,000円の価値は変わり、
もっと使ってあげたい!となります。
では昼食代で10,000円のランチを食べるとしたらどうでしょう?
食べられますでしょうか?
「ランチに10,000円?高い!もったいない!そんなの食えるか!?」
となりますよね?
この場合「10,000円は食費アカウント」となるのです。
同じコストの10,000円なのに…
これがメンタルアカウンティングの最たる例えです。
行動経済は幸せになること
自分がモノを買う時、
気付いたら無駄なモノを買っていた…
これはよくあることです。
無駄な消費を減らすために、
自分が欲しいモノを冷静に考えることが重要です。
無駄な消費を減らしたいと考えている方は、
メンタルアカウンティングを知り、
実践する事が得策です。
「幸せはお金で買うことができる」と言う冒頭分ですが、
答えは…
出来る!です。
お金の使い方と言う事で、
いかに他人の為に使えるか?になるのです。
これは仕事の考え方や、
時間の使い方も同じである!
と私は感じています。
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