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「一生懸命」に潜むワナ

みなさんは、何か、がんばっていますか?

私は基本まじめな性格で「始めたからにはある程度継続してがんばる」というタイプ。途中で投げ出すとなんか、なんかもったいないというか、辞める理由がないというか、まだ結果出てないし‥とかとか。

で、そんな性格だからこそ、陥る罠があります。
そう、「無駄にがんばってしまう」です。

一生懸命がんばるって良いことのように聞こえますが、よくよく考えたらさほどやりたくないことでもがんばってしまうので、振り返ると何であんな事に時間をかけていたんだっけ?と思うことも少なくなかったように思います。

そんな性格だからか、現在そういう心境なのか、わかりませんが
ハ・ワンさん著者「あやうく一生懸命生きるところだった」は刺さるものがありました。

ハンさんは学力や就職競争の激しい韓国でその競争から一旦降り、日々ダラダラと過ごしながら(笑)、何にそんなに追い立てられていたのかを考察します。
以下、いくつか気になった言葉を抜粋しました。

・必死にがんばっても、その努力が報われるとは限らない。
逆にさほど努力していないのに、運よく上手く行くこともある。
(もっと気楽に行こう。)

・人生をナゾナゾに例えるなら、答えを出すことに必死になる余り、問題をとく楽しさを忘れてしまっている。(正解なんてないのに‥)

・大人は大義名分がないと、やりたくてもやらない、やれない。
遊びたいなら、遊べばいい。
(本当はキリギリスになりたかったけど、ビビってアリでいただけ⁉︎)

・ひょっとすると、僕らは仕事に対し、あまりに多くのことを望み過ぎているのかもしれない。(まず、本当に働きたいのか?)

・なぜ僕らはいつも正解がただ一つしかないかのように、そこに群がるのだろう?
多様な生き方と仕事ができる世の中になって欲しい。
(韓国の人は、いづれ自分の店を開きたいと言う人が多いという。本当に店を持ちたいわけではなく、現状からの逃避行的な意味がある。夢はそれぞれ違っていいのに)

・大切なのは結果ではなく、プロセス(物語)。
結果のために耐えるのではなく、過程そのものを楽しもう。

イラストレーターでもあるハンさんのゆるい挿絵もいい感じで(笑)、ほっこりと確信をつく言葉がいいバランスで、スッと入ってきます。

韓国では良い大学を出て、良い会社に就職し、お金持ちになる、というコースが最も良い生き方とされており、そこに疲れた人が多いのかもしれない。
日本は最近でこそyoutuberや複業する人が増えたりと、多様な生き方も見られるようになっているが、「幸せとはこういうこと」みたいな一つの正解を求めたがる傾向は未だに根強いと感じる。自分もその一人だと自覚している。
でも、どこかでそれはつまらないし、幸せになれないと感じてもいる。

「一生懸命」が良いというのも、その固定概念のひとつかもしれない。
一生懸命がダメな訳ではない。
なんで一生懸命なんだっけ?と時には立ち止まり、考えることも必要だということで。

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