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「平成ミドル・マネジメント覚書」#2 リーダーシップとマネジメント② : 共感のみが人を動かす

○共感のみが人を動かす
・「想い」は共感でしか広がらない。
・共感は「経験に対する記憶」を通して広がる。つまり、ひとは、自分が経験したことがないことについては共感できない。
・逆に、リーダーに求められる最大の能力は「共感する力」。このためには、幅広い経験が必要。
・経験の幅が広いにもかかわらず共感する力が弱いひともいる。経験を自分の中で深掘りしてこなかった人たちである。
 
○「知恵」はどのように獲得されるか
・「知恵」は、「想い」を聞き届けることによって引き出され、成功体験を通じてのみ共有化される。
 
○権限とは何か
・権限とは、「相手の発言を封じる力」である。これを繰り返せば、「相手の思考を停止させる力」となる。
・権限を行使すれば、共感を得ることも知恵を引き出すこともできない。したがって、権限とは、「伝家の宝刀」であり、抜いたらおしまい。
 
○責任とは何か
・「責任」というのは不思議な言葉で、本来の意味で責任をとったひとを見たことがない。
・なので、「責任を持てるのか?」という表現には意味がないが、この言い回しは、実際には「おまえの考えがどうであれ俺の言うことを聞け」と言っているに等しい。このような思考停止表現でひとを動かしても、共感・知恵はでてこない。
・仕事の責任は、連帯責任である。責任を果たすための「事務」を分担することはできるが、責任そのものは分担すべきではない。
 
○「責任感」ではなく「使命感」を醸成する
・「使命感」は自発的なものであるから、醸成のためには、「体験に基づく共感」からスタートする必要がある。
・「使命感」は、権限という壁で押さえることができない。せっかくできた使命感を失わせないようにするためには、権限という壁に潰されないようにするためのサポートが不可欠である。

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