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ビジネス現場のホウレンソウとチンゲンサイについて

今朝、音声配信サービス「Voicy」で聞いた以下の放送から、思ったことを書いてみます。

🎧学びの引き出しはるラジオ
#1524 これからはホウレンソウではなく、チンゲンサイに気をつけろ

えっ?チンゲンサイって何?初めて聞いた、という方は下記をお読みください。

ビジネス現場で大事なホウレンソウ

新入社員が入社すると、最初に教えられる大事なことの1つとして、「ホウレンソウ」がありますね。

社会人なら全員ご存じ、「報告・連絡・相談」です。
こまめに、これらが実践できる社員が、仕事ができる人と見なされます。

逆に言うと、できるのが普通であり、できてない人は「仕事ができないやつ」認定されます。
これらを怠ることで、トラブルにつながったり、問題が大きくなったりすることもありますからね。

とにかく、部下の立場からすれば、上司にホウレンソウをしておくことで、上の人に責任を押しつけ共有してもらうこともできるし、「聞いてないぞ」という叱責も回避できます。

なお、余談ですが、報告・連絡・相談は、同じ重みではありません。
何より大事なのは「相談」

「報告、連絡」は過去の決定事項の伝達に過ぎません。
すでに済んだことの共有です。

できるだけ簡潔に、短時間で済ませるべきこととされています。
報告書の作成に時間をかけて、丁寧に作るなんてことは不要。

伝えた事実を残せばいいので、メール1本でもOK。何なら、置き場所を決めておいて、そこに放り込むだけで完了する、ってのでいい。

報告、連絡に対して、「相談」は、未来に対しての議論なので、前向きでポジティブなことです。

悩みや困りごとなど、中身はネガティブな相談であっても、基本的には解決、改善に向けて知恵を絞る行動です。
これに一番時間と労力を使うのが良いとされています。

余談が長くなってしまいました。

現代のチンゲンサイとは?

さて、やっと本題。
今朝の音声配信で聞いた「チンゲンサイ」とは何でしょう?

以下の3つの頭文字を取っているそうです。

・チン: 沈黙

・ゲン: 限界まで黙る

・サイ: 最後まで我慢する

ホウレンソウは「やりましょう」という内容ですが、チンゲンサイは「気をつけましょう」「陥ってはいけない」という逆アプローチです。

新入社員や、新たに組織に加わった人などに対して、上の立場から「ホウレンソウをしなさいよ」というのは、ある意味では強要と受け取られ、最悪の場合パワハラに繋がる可能性も・・?

まあそれは考えすぎかもしれませんが、現代の若者にとって、あるいは今の時代では、「ホウレンソウせよ」がやりにくくなっているんじゃないか。

なので、能動的な言い回しの裏返しとして、「沈黙しないで」「限界まで黙るのはやめて」「最後まで我慢するのはよくない」という働きかけの言葉が生まれたのかな、という考察です。

放送はこんな感じのニュアンスだったかと。

確かに、上司部下の関係だけにとどまらず、何か問題が起きていても、黙っていられるのが一番怖いですね。

限界まで我慢されて、最後の最後でプツンと切れてしまうのも、最もヤバい状況です。

メンタル不調になる社員増加の裏で

沈黙、限界、最後・・(チン、ゲン、サイ)

これらのキーワードは、若い世代だけに限らず、近年のメンタル不調に陥る人が増えている社会にとって、重要な言葉に感じられます。

昔と違って、飲みニケーションなんて言葉も死語になり、上司部下、先輩後輩、同僚間であっても、気軽に何でも雑談できる環境や関係性が薄れてきている気がします。

効率化と生産性が重視され、コスパ、タイパが叫ばれて、全体的にギスギスした雰囲気になっているような。

こんな世の中では、誰にも相談できず、1人で問題を抱え込んでしまう、という人が増えても不思議ではありません。

先日、メンタルクリニックを受診した時、待ち時間のほんの10分程度の間に、受付に何本も電話がかかってきて、「今予約で一杯なので、早くて○週間後になります」と断りの回答をしていました。

電話予約なので初診の人でしょう。
それだけ、心療内科を受診したいという人が増えているってこと。

こういう状況の裏では、チンゲンサイが実際に「ある」からなんだろうと思います。

職場に限らず

これって、職場に限ったことではありませんよね。

夫婦関係、親子関係、近所や親類関係、その他コミュニティなどでも通用する話だと思います。

チンゲンサイ=「沈黙」「限界まで黙る」「最後まで我慢する」っていうのは、問題が起きていても気付かれずに放置されている状態。

放置とは言っても、現状維持ではなくて、ゆっくりと風船が膨らんでいくように、内側ではだんだんと問題が大きくなっているという怖い状況になっているってことです。

早い段階で問題が表面化して、話し合うことができれば、解決してたかもしれないし、改善の道があったかもしれないのに。


私がnoteを始めた当初の記事では、「しんどくなったら、余力があるうちに休もう」がメインメッセージでした。
※「休もう」は、「逃げよう」「離れよう」「忘れよう」「人に任せよう」とも言い換えられます。

限界、最後まで我慢してしまうと、プツン…となった時に、復旧不可能になるか、復旧にとても時間とコストがかかるからです。
人生を棒に振りかねません。

今朝のチンゲンサイの放送を聞いて、自分の職場環境と照らし合わせて、いろいろ考えさせられたので、朝ご飯の後で急きょ書いてみました。

みなさん、限界まで我慢せずに、早いうちに手を打ちましょう。

自分の健康を害してまで、守らねばならないような大事な仕事や関係性はありません。

「健康で生きてこそ」が、最も最も最重要です。


◆チンゲンサイ山積み画像をどうぞ


【追記】
もし、チンゲンサイに顔を描いたらどうなりますか?

A. ちょっとかわいくなりますが、食べにくくなります。


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