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『不登校でも大丈夫』ってそれ本気で言うてまんの?

こんにちは、yoshiです。
私は不登校、ひきこもりを経て社会復帰したロスジェネ男です。
いろいろな仕事を経験しながら投資で毎日給料分を稼いだり、世界一周したり、国内外のユニークな人たちとの出会いを重ねながら生きてきました。

今回は不登校の時からずっと疑問に思っていたことをnoteにまとめてみました。

5分ほどで読める記事ですので、最後まで読んで頂けると嬉しいです!

この記事でわかること
・『不登校でも大丈夫』は何が問題か
・『不登校でも大丈夫』その後の現実
・​『積極的に待つ』ことの重要性

『待つ』ことの意味

不登校に関してよく聞く言葉があります。それは、

『無理に学校に行かなくても大丈夫』
『あなたはそのままでいいよ』

という言葉です。
私が不登校だった頃からこうした『待つ』系のアプローチはよく耳にしました。
おそらく「無理強いしても追い詰めて逆効果だから、本人が自分の意思で動き出すのを待ちましょう」ということだと思います。

不登校だった頃の僕の正直な感想を言います。

これは完全な放置プレイでした。

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子供が動き出す『きっかけ』

不登校当時の私は出口の見えない暗いトンネルを早く抜け出したくて焦っていました。
子供ながらにこのままいけば良くない未来が来るのはわかっていました。
でも自分の力ではいい知恵が出ないし、どうしていいかわからない。
子供なりに手持ちの材料を集めて解決を試みましたが、あまりにも足りないものが多すぎて途中で作業が止まってしまいました。

「自分で解決しなければ」という気持ちが強まれば強まるほど、どんどん自分を責め、自信を失い、友達と会うのも避けるようになっていきました。

そんな時、母親がカウンセラーから聞いてきた言葉が『本人が動き出すまで待ちましょう』というアドバイスでした。
不登校の支援団体も『あなたはそのままでいい』というものが多かったです。

その時の率直な感想は、

『大人はまったく頼りにならない』

でした。
結局自力で解決するしかないと思いました。

学歴さえあれば職業選択の幅が広がると思い、必死に勉強をしました。
その結果、今では英語や専門書なども読めるようになり、生きるうえで強力な武器を手に入れることができました。
しかし「人生の節目における重大な決断を子供ひとりに押し付けることは果たしていいのか」という疑問だけはずっと心に残り続けました。

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大人が子供の不安な気持ちに寄り添うのは大切なことだと思います。
ただその上で、不安に思うことを一つ一つ明らかにし、漠然とした不安に輪郭を与え、子供の手で扱えるぐらい小さな塊にほぐしてあげることは必要だったのではないでしょうか?

そして遠くから見守りながら必要な時にサポートし、「自分の力で前に進んでいる」という実感を与えてあげることが『生きる力』を育てるのではないでしょうか?

そうして初めて『動き出す』のであって、何もせずに『本人が動き出すのを待つ』というのは無責任のように思います。

少なくとも私にとって『本人が動き出すのを待つ』というアプローチは、暗いトンネルに放置されたままの状態と同じことでした。

望ましい支援のあり方

第三者が「不登校でも大丈夫」と言うためには『学校以外の選択肢』『不登校後の生き方』を具体的に提示する必要があると思います。
そうでないとやはり本人も親御さんも不安だと思います。

実際に「そのままのあなたでいいよ」と言われてきた人たちが中高年のひきこもりやニートになった例を何度も見てきました。
何のスキルもコミュニケーション能力もないまま社会に出て日雇い派遣を繰り返しネットカフェ難民になった人、家にひきこもって親と共に老いていく人、就職に何度も失敗して自殺した人…、そうした人をたくさん見てきました。
キラキラした未来ばかりでなく、こうした厳しい現実があることも知って欲しいです。
ちなみにこうした厳しい現実に直面した人に対して「不登校でも大丈夫」と言っていた人たちが責任を取った例を一度も聞いたことがありません。

率直に申し上げて、安心させる言葉ばかりで現実的な提案をしない支援は、ただ問題を先延ばしにしているだけです。
キラキラした未来だけでなく、社会の現状も見据えた上で『将来のビジョン』を描ける支援が本当の支援だと思います。

不登校のゴールとは

最終目標は「本人が納得できる人生」を実現することだと思います。
自分で納得した仕事に就き、生活ができるだけの安定した収入を得て、自分らしい生活スタイルで暮らす。

残念ながらまだ日本社会では、不登校は一般企業などに就職する上でハンデになります。
ただ「得意なこと」「好きなこと」を不登校のうちに見つけておけば、後々挽回できる可能性は十分にあります。

だから親御さんにはぜひ『きっかけ』を与えてあげて欲しいです。

・目の前の世界だけが全てではないと知るきっかけ
・好きなこと、熱中できることを見つけるきっかけ
・いろんな人と出会えるきっかけ
・いろんな生き方があると知るきっかけ

そして子供の夢を描く手助けをしてあげてください。
足りない色があれば加え、足りない筆があれば与えてあげてください。
そして子供のイメージになるべく近い絵を描く手助けをしてあげてください。
完成した絵は、長い人生を歩んでいく上で必要な『地図』になるでしょう。

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まとめ

私は不登校経験者として社会で生きてきて、いろいろ苦しい思いもしてきました。
そのため第三者が『学校に行かなくても大丈夫』と言う言葉を聞くたびに複雑な気持ちになりました。

もちろん親切心で仰られていることは重々承知していますが、少なくとも学校に行かなくても大丈夫な『道筋』も一緒にお願いできればと思います。
不登校から『8050問題』まで至った人を何人も見てきたので、その悲劇はもう繰り返して欲しくないです。

以上、不登校だった僕が数十年間ずっと言いたかったことです。
支援者の方に対してエラそうなことを言ってすみません。
数十年間言いたくてガマンしてたことをブチまけてしまいました…。

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ご要望があればまた書いてみたいと思います。

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#不登校 #学校 #子育て #ひきこもり

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