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『休み』論

こんにちは、三冠王(不登校+ひきこもり+ロスジェネ)のヨシです。

突然ですが、かつてバブル期の日本では「24時間戦えますか?」と歌うCMが流行したのをご存知でしょうか?


今の時代では一瞬で炎上しそうな歌詞ですが、この当時は休みなく働くことが美徳のような雰囲気があり、特に違和感なく受け入れられました。

その後ブラック企業による過酷な労働環境、過労死などが問題となり、その反動から「しんどい時は無理せず休みましょう」というそれまでとは180度違う時代の空気が生まれました。

一度市民権を得た考え方は疑う余地のない常識のように思いますが、
意外と時代によってコロコロ変わっていたりします。


「24時間戦えますか?」の時代に「ツラい時は休みましょう」と言えば「無責任なことを言うな!」「休んだ分誰が代わりにやるんだ?」と非難されたでしょう。

同じように今の時代で「ツラい時は休みましょう」という言葉に異議を唱えれば「病人にも同じことが言えるのか!」「人の苦しみがわからないのか!」と非難されるでしょう。

同じ言葉でも時代によって解釈の仕方が違って面白いですね。

今回は『休み』について考えてみたいと思います。

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簡単に休めない理由

一見普通に見える人たちも、口に出しては言わないだけで何かしら悩みがあって、多少無理を押してでも生活をしています。
抗鬱剤、睡眠薬を飲みながらギリギリのラインで仕事をこなしている人もたくさんいます。

「ツラい時は休んでもいいよ」と言われる時代の中で、
なぜそこまでして頑張るのでしょうか?

やはり一番大きな理由は、
自分の代わりがいないからだと思います

もし休めばどうなるか?

休んだ分の代償は本人が支払わなければなりません。
給料が減って生活費の支払いが厳しくなる人もいるでしょうし、
休めば今まで築き上げてきた会社内での信用も崩れます。

なくした信用をとり戻すためには何倍もの時間と労力がかかります。

また休めば同僚に負担がかかりますし、管理職など上の立場になってくると誰でも代わりができるわけではないので、会社全体の信用を落とさないためにもしっかりと引き継ぎをしなければいけません。


休むことによる影響:


・減給(バイト・日雇い派遣の場合)
・人事評価
・同僚との人間関係
・仕事の引き継ぎ

つまり『休めない理由』は

・自分の代わりはいない
・他の人に迷惑をかけたくない

・休めばその時は楽になるが、その後が何倍もしんどくなる

これがあるから、休みたくても休めないんですよね…。

学生の場合は休んでも問題ないが…

学生の場合は学校を休んでも他人に迷惑をかけることはありません。
そもそも学費を支払っている立場ですし、休んで損をするのは本人なので基本的に誰からも責められることはありません。

ただ注意しないといけないのは、安易に休んでしまうと『逃げ癖』がついてしまうことです。
一度『逃げ癖』がついてしまうとなかなか抜けません。

私が知っているひきこもりの人でも、
仕事が長続きせず転職を繰り返してしまう人は結構います。

職場の人間関係でイヤなことがあったり、仕事でトラブルがあるといろいろ考え過ぎてすべてリセットしたくなり、短期間で辞めてしまいます。
そして「次こそは!」と思いながらもまた辞めてしまって、自己嫌悪になる無限ループが始まります。
そしてこれ以上職歴に傷がつくのを恐れて動きがとれなくなってひきこもりになるケースもあります。

真面目でいろいろ考えるタイプの人ほどこのループにハマりやすいです。


かく言う私も『逃げ癖』の克服には苦労しました。
どうやって克服したかについてはまた別の機会に書いてみたいと思います

まとめ

こうやって考えてみると、
一言で「休む」と言ってもなかなか難しいですね。

休むタイミング、休む方法、休んだ後のリカバリー、周囲の人への気遣いなどなど…。

まあ、ぶっちゃけ多少休んだところで疲れなんてなかなかとれないんですけどね…。

休みといえば私がヨーロッパを旅していた頃、一ヶ月ほど同じ場所に滞在してバカンスを過ごしているフランス人家族によく会いました。
彼らは長期のバカンスを過ごすのでホテルに泊まるよりも、アパートを賃貸契約するそうです。

さすがフランス人は休み方にかけては一日の長があるなと感じました。

彼らは観光地を巡って楽しむだけではなく、
静かな場所でゆっくり考えごとをしたり、
夫婦で湖畔のベンチに座って語り合ったり、
子供と一緒に楽しい時間を過ごしたり、
思い思いに人生を楽しんでいる様子でした。

『自分の人生』を生きるってこういうことだよなあ…。

としみじみ感じたのを覚えています。
そこで改めて「人生」と「仕事」の考え方の違いについて整理してみると、

日本:仕事の中に「自分の人生」がパーツとして組み込まれている
欧米:「自分の人生」の中に仕事がパーツとして組み込まれている

こう考えれば、日本人と欧米人の「休み」に対する考え方の違いや、
「転職」に対する考え方の違いと一致することを発見し、
「なるほどね」と一人で納得したのを覚えています。

といって、私は欧米の人たちの考え方をすべて取り入れるべきだと言いたいわけではありません。

時代の変化によって変えるべきところは変え、残すべきところは残し、他の良いところを参考にしながら、「自分の人生」を納得できるかたちで生きていければいいなと思っています。そして、

「自分の人生」を大切にできるようになって、
「他人の人生」も大切にできるようになるのだと信じています。

ということで、
皆さま、毎日本当にお疲れさまです!

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今回は「休み」というテーマで書いてみましたが、いかがだったでしょうか。
もしよかったと思って頂けたら、スキを押して頂けると僕のエネルギーがチャージされます。

過去の体験談など書きたいことはたくさんあるのですが、
最近なかなか記事を書く時間がとれず申し訳ありません。
長い目で応援して頂ければ嬉しいです。

それでは、また。


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