地方百貨店・小売店の顧客若返りは必要のなのか

東京からUターンし家業を継いで半年。
今回も最近思ったことを備忘録して書き溜めていきます。
備忘録の走り書きなので、内容は矛盾を含んでいます・・・


よく耳にする「顧客の若返り」について思うこともあり、今回自分の考えをなんとなくメモしていこうと思います。

弊社もさることながら地方で長年小売業を展開していると、「顧客の若返り」が急務という話をよく聞きますが、本当にそうなのでしょうか。

長年小売業をやっていると、長らくお世話になった顧客様に支えられていることが本当によくわかります。

イベントや催事をするにしても、売り場で過去獲得した顧客名簿を中心にDMも出すし、勧誘も行う

ただ現在その顧客様が高齢化しており、ご高齢で施設に入ることになったり、娘孫のためにお金を取っておきたい、といった声を聴くようになりました。

そこで多くの小売業は、その顧客様の娘様や将来大きな買い物をしてもらう可能性のある(LTVが今後高いことが見込まれる)20~40代とつながることを考えて、若返りを考えますが、ほとんどがうまくいってないような気がしています。

言わずもがな、弊社もそのようなことをやってみようとしたものの結局全く若返りをすることができず、現在に至ります。

そのような中で、最近本当に若返りが必要なんだっけ、と思うようになりました。

中途半端に一部の商品を若返らせて頑張ってみる、みたいな施策が多いのかなーと思ったり。

本当に若返りを図るのであれば、自社の館のテナントや自社編集売り場の総とっかえが必要だし、なんなら販売員も若返らせる、
建物自体もフルリニューアルするぐらいしないと本当に若返りってできないんじゃないかと。

そう思ったら、地方の小売や百貨店は相当お金が必要になるし、改装費用にお金を使うぐらいなら、高度経済成長期に立てた古い自社の建物を建て替えて、上層階をマンション、下層階をテナントと自社小売にした方が、以外とリスク少ないんじゃないかと思ったり・・

そんな感じで、本当に若返りを、と考えたら相当のキャッシュが必要になるし、そんなキャッシュが必要になるんだったら違った改変をした方がいいんじゃないかなと思っています。


<本当に今の顧客層(ご高齢の方)の伸びしろってないのか>

若返りを考える前に、実は今の顧客層でもっと伸びしろがあるところってないんだっけ、そこを取っていった方が費用対効果いいんじゃないか?
みたいなことを最近すごく思います。

まずほとんどの地方企業って、特定カテゴリーの中のエリアマーケットサイズを把握できていないんじゃないかなーと。

実際に仮想でもいいので、マーケットサイズを出してみて、その中で自社が獲得しているシェアを割り出したときに、実は「ここって我々10%
程度しか獲得できていない!」だったり、本当はもっと取れるポテンシャル(売り場面積や商品量)があるのに全く取れてなかったり、ってことを把握できると思うんです。

そしたらこのマーケットを取るためにはどうしたらいいんだ、もっと認知が足らないんだ、もっと認知してもらおう見たいな話しになり、もう少し売上は上げることができんじゃないかと思っています。

そのような施策をした結果、そのカテゴリーにおいて、シェアが30%ぐらいまで伸びて、結果としてある程度のシェアがあるので、若年層が入り込んでいく、みたいな流れなんじゃないかなと。

これは考え方の問題だってなるかもしれないんですが、
ただ若年層へ顧客層シフトを、と考えるよりも、このカテゴリーはまだ自社シェアの伸びしろがあり、その伸びしろを求めていった結果、ニッチ商圏No1になり、結果として若返りにつながるんじゃないのかなーと。

婦人肌着においても、シェアを争っているのは、おそらくイオンみたいなモールに入っているショップと、空中店にある補正高級下着、オンライン、の3つぐらいで、いろんな工夫をすると以外とまだ戦えるんじゃないかと思っています。(すごくサイズのフィッティングのプロを育成するとか、)

自社の顧客層が高齢だとしても、その高齢のお客様は別のリアルな商業施設で何か物を買ってたりするわけで、そこをもっと掘り下げていく方がまだ獲得コスト低いんじゃねと、
逆に若年層なんて、他の商業施設に加えて、ECやSNSで買ってたりするわけでもっと獲得コストは高い気がしてます。

さらに昔と異なり、今の若年層って高齢者層の方よりも金銭的な余裕や買い物に関してシビアな気がしているので、結構難しいと思っています
(そんな中で若年層を囲っているお店やショップ、メーカーは本当すごいと思います)

<とはいえ地域商圏って今後しぼんでいくのは間違いない>
とはいえ、人口も減るし、ご高齢の顧客様は必然的に減っていくことは間違いない状況なので、いつまでもその顧客層に頼ってはられないし、
かつ地方なんて生産年齢人口も減っていくわけで、若年層向けに頑張っても売上は右肩下がりになるでしょう。

そしたらそもそも「年齢」で顧客層を切るって考え方自体意味をなさないのかなと思ったりしてます。

そんな中では、年齢層ではなく、日頃どこの商圏にお住まいのお客様かという観点で、つまりは「観光客の皆様」を相手にするってことを必然的に考えていかないといけないのかなと。

地方の人口が増えることは絶対なし唯一増えるのは観光客の方だけであると思うので、そこは地方小売は絶対取らないといけないのかなと

そうすると地方小売事業者は、観光客が楽しめる売り場を作る、そもそも自分たちがメーカーポジションに入ってその土地ならではの商品を販売していくみたいなスタンスの変化が必要かなーと思っています。


なんかいろいろと書いて話がきれいにまとまっていないのですが、
短期的には、「自社シェア」を考えていったら、まだとれるところはあるんだから既存の顧客層のままで頑張っていくことは必要だと
ただ中長期的には絶対にシュリンクするわけで、とはいえ若返りを図るってオンライン、SNS等競合が無限大にいるし、思った以上に可処分所得は高くないからそんなLTV高くないんじゃないかと
そしたら唯一残されている道は、今後増加することは間違いない観光客向けの施策をもっと強化する、って流れになるのかなーと思ってます。

以上踏まえて、自分たちもその土地ならではの商品を企画できるポジションにはここ2~3年で入っていけたらいいかなと
それまでは、まだ獲得できるシェアを追い続けいこうと思います。













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