Chat-GPTは、OpenAIが開発した大規模な自然言語処理のモデルであり、様々なタスクに使用されます。今回は、Chat-GPTのWeb版を使用して、財務諸表から経営状況を分析してみました。
Chat-GPTのWeb版の簡単な使い方
Chat-GPTのWeb版を使用するには、OpenAIのWebサイトにアクセスし、登録をおこないましょう
登録に必要な情報は下記のとおりです
メールアドレス
氏名
電話番号(SMS認証に使用します)
ログインできるようになると、下記のようなチャット画面が表示されます。
下のフォームに質問を入力し紙飛行機のボタンを押すとChat-GPTからの応答が返ってきます。
⚠️注意事項
当アカウント発信の情報に基づいて投資・経営判断等を行い、損失が発生した場合でも、当方は一切の責任を負いません。
また、ChatGPTが発信する情報は常に正しいとは限りません。出力結果に対して鵜呑みはせず、必ずご自身で真偽を判断いただくようお願いいたします。
投資にはリスクが伴うため、投資判断は自己責任でお願い致します。
AIに財務諸表を分析してもらう
次に、Chat-GPTのWeb版を使用して、日立の財務諸表から経営状況を分析してみました。いくつかコツが有るのですが、まずは単純に質問してみましょう。
このように詳しく財務諸表を分析能力はありますが、回答の再現性がなかったり、観点がバラバラであることがしばしばあります。また、上記の例では完全に財務諸表が創作されています。
(2023.4.1追記)
また、ChatGPTは学習データから偽の財務諸表を作る可能性があるため、実データに基づいた解析が必要が必要となります
これらを是正するChat-GPTの質問に下記4点の工夫をすることが重要です
Tips①:視点を定める
どのような視点で分析してほしいか、事前にインプットすることで、回答の再現性をある程度高める事ができます。
Tips②:期間を定める
分析したい期間を質問文に定義しましょう。
明示的に示さない場合、前年度末のみが分析対象となります。財務諸表は年度内だけでなく、過去からの推移を確認することが重要です
ChatGPTに提示するデータを必要な期間のみに絞っても良いです
Tips③:役割を定める
Chat-GPTのコツとして、Chat-GPTに専門家としての役割を与えて命令すると、ポイントを押さえた回答を得ることができます。
Tips④:実データを添える
Chat-GPTのデータの出典は不明で、実データなのか、学習に基づいて生成されたものなのか、区別する事ができません。そのため、質問に実データをそれることが一番安全です。今回の例では財務データはIR BANKより入手しました。
(2023.4.2追記)
実データを手動でまとめることが難しい場合、自動で取得するツールを作成しましたので、よろしければご使用ください
(2023.5.15追記)
プログラミングに抵抗がある方向けに、上記データ収集プログラムと同様の機能を持ったGoogleChrome拡張機能を作成しました。よろしければご活用ください。
上記を押さえた上で質問を行った回答を下記に示します。
実データベースの解析となっており、また要点を抑えた回答が得られています。
なお、Chat-GPTの回答には600文字程度の文字数制限があり、これ文章が途中で途切れた場合は「続けて」とお願いすると、続きの回答を得ることができます
財務分析テンプレート(2023/4/1更新)
以上を考慮し、質問文のテンプレートを下記のように作成してみました。