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「天才 成功する人々の法則」を読んで


久しぶりの投稿。マルコム・グラッドウェルの「天才 成功する人々の法則」読了。
タイトル自体は、成功するために必要なノウハウが記載されているように誤解されてしまうかもしれないが、そういったチープなビジネス本ではない。
世の中の成功者、天才と呼ばれる人たちはなぜこれほどのことを成せたのかを分析し、単なる本人の才能によるものだけではないことを、事実やデータから裏付けしている。
簡単に言えば、成功のためには本人の能力だけでなく、時代背景や好機に恵まれることも必要、ということが本書の結論である。
確かに、自助論を説くのは簡単ではあるものの、それは成功における半分しかないのはうなづける気がする。例えば高度成長期を体験した人の中には、最近の若者は努力が足りない、だから成功できない、と考える人もいるだろう。ただ、それは高度成長期という時代背景があり、その中で生きていたからこそ言えることでもある。国の経済成長が右肩上がりではない現代では、その成功体験(自助論)が当てはまらないのはその通りだと思う。

一方、個人的に思うのは、「じゃあ、好機に恵まれなければ、成功できない」と人生を諦めたり、言い訳をし続けることが本当に正しいのだろうか?私は、人生においてもっとも大切なのは自助+好機を見逃さないこと、だと思っている。
少なくとも私は自分の人生を諦めたくはないし、いつだってチャンスを探し、そこに飛びつくように目を光らせていたいと思う。
そんなことを考えさせてくれる良書だった。

以下、読書メモである。

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