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脱炭素のおかしさ

CO2が温暖化の原因であるという世界的潮流の中ではCO2の上昇というと、その悪影響ばかりがクローズアップされる。かって「低炭素」を主張していた人たちが、COP21で採択されたパリ協定以降、「脱炭素」を叫んでいる。

その流れを受けて、日本が誇るべき先進的な石炭火力技術も、最近では尻すぼみの感を呈している。それは、脱炭素の煽りを受けて、化石燃料の中でも石炭はCO2排出量が多いため矢面に立たされているからである。

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温暖化の元凶のように言われるCO2であるが、植物にとって必須の原料であるため、その濃度の上昇が生育を促進するという好影響(施肥効果)によって、世界各地の作物の生産性は向上し、植物によって被覆される土地の面積は増加している。米国Princeton大学のHapper教授らもGreeningのためには1,000~2,000ppm程度のCO2が望ましいと主張している。

一昨年9月23日、国連本部で開催された「気候行動サミット」当日、気候変動政策に反対する500名の科学者やエンジニアが、国連事務総長に書簡を提出した。6つの骨子を補足も交え以下に箇条書きする。

・Natural as well as anthropogenic factors cause warming
・Warming is far slower than predicted
・Climate policy relies on inadequate models
・Global warming has not increased natural disasters
・Policy must respect scientific and economic realities
・CO2 is not a pollutant. It is essential to all life on Earth. Photosynthesis is a  blessing. More CO2 is beneficial for nature, greening the Earth: additional  CO2 in the air has promoted growth in global plant biomass. It is also good  for agriculture, increasing the yields of crop worldwide.[1]

[1] https://www.washingtontimes.com/news/2019/sep/29/scientists-tell-un-global-climate-summit-no-emerge/

因みに、労働安全衛生法で定める室内(空調付き)環境基準では、二酸化炭素の管理基準値1,000pm以下としている。

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産業界にも、この脱炭素の動きに対して、「炭素は生物体を構成する基本物質である。世の中から炭素を無くしてしまうなど暴論である」と言われたトップもいた。

因みに、人体を見てみると、ヒトは、水61.6%、タンパク質17%、資質13.8%、糖質1.5%などで構成され、それを元素レベルで見ると、酸素が65%、炭素が18%、水素が10%、それに、窒素、カルシウム、リンがそれぞれ3%、1.5%、1%などとなっている。前述のトップの主張も頷ける。

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