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CO2は空気より重い

目次                               1.炭素循環、日本の場合                             2.カーボンリサイクル

1.炭素循環、日本の場合

武田邦彦先生が、温暖化について面白い事を仰っていました。

武田先生の色々な発言から推察すれば、先生はCO2が温暖化の原因だとは考えていません。CO2はお米や小麦などの穀物や野菜などとして結実し、それを人間が食べている。人間をはじめとする動物の生命の源泉といった考えの持ち主です。

今回のお話を要約すると、「CO2は無臭のガスで分子量は44である。一方、空気(主に酸素と窒素)の分子量はわずか29(32x0.21+28x0.79)である。つまり、CO2は空気より重い」と。

従って、たとえ、日本から、自動車の排気ガスや石炭火力発電所などからCO2が排出されても、地球からはるか高くまで上昇していって、温暖化に寄与することはない。偏西風に乗って東に移動し、空気より重いので太平洋に吸収されてしまう。日本由来のCO2の温暖化貢献度は限りなくゼロに近い。

【その通りですね。また、そもそもの排出量ですが、中国が年間約100億トン(全体の29%)、日本が12億トン(3%)です。中国は2030年ピークアウト宣言をしているので、CO2出し放題(経済成長)、一方、日本はエネルギーを減らそう緊縮財政・経済を志向しているので、日中の経済は広がるばかりでしょう?】

一方、ヨーロッパ諸国においては、排出されたCO2は偏西風に乗ってヨーロッパ、ユーラシア大陸を東に移動するので、事情は相当異なる。

「地球環境」と一緒くたに目標を掲げ、議論することが多いが、地域や国によって事情は大きく違っていることを理解しなければならない。

従って、日本は、石炭や天然ガスを燃やして発電すれば良いのであって、排出したCO2は、太平洋で吸収してもらい、海中のCO2は、プランクトンや藻類、魚の成長に貢献する。これこそ、炭素の循環である。

2.カーボンリサイクル

今、政府主導の下、カーボンリサイクルを行っている。これは、排出されたCO2を湿式吸収装置などで液中に取り込み、その溶液を高温(例えば100℃)や低圧にすることによって、溶解度の差という物理化学的な原理を利用して液中からCO2を回収する。高濃度のCO2とし、そのCO2と水素などと反応させ、メタン(CH4)、メタノール(CH3OH)、アンモニア(NH3)などのケミカルを製造したり、ポリカーボネートなどの形で固定化するといった一連のプロセスです。

一般のリサイクルと同様、カーボンリサイクルが成立するためには、機器設備や工程を追加しなければならない。たとえば、CO2吸収設備、回収設備、濃縮設備、製品ごとの製造プロセスなどですが、それらの設備やプロセスを稼働させるためにも余分のエネルギーが必要であって、そこで余分のCO2が発生します。この繰り返しとなります。

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