オービタル・クラウド
こんにちは、よさそう®です。
今回の読書感想は藤井太洋さんのオービタル・クラウドです。読んだのはかなり前なのですが、SFにはまるきっかけとなった作品です。そしてSFをマーケティングや事業創出に役立てるきっかけとなった作品です。
こんな人におすすめ
SFにトライしてみたいけどハードルが高いと思っている人
マーケティングに携わる人
新規事業開発に関わる人
現実の延長線上の未来を覗き見たい人
感想
話のとっかかりは宇宙を観察しているWebサイトの主催者が、宇宙ゴミの怪しい動きを発見するところから始まります。それがきっかけとなり、宇宙ゴミによるテロ計画がわかって、世界を巻き込んだ戦いにという流れです。
この本を読んだ最初の感想は「SFなのにわかりやすい」でした。
SF小説というと、独特の世界観や見たことのないガジェットが文章だけで説明されるので難しいとそれまでは思っていました。
ですが藤井太洋さんの作品では、実在するテクノロジーを土台として、少し先の未来を描いてくれます。だからわかりやすいです。
たとえば、この作品の1シーンでは、ラズベリーパイを複数台並列で稼働させてVRゴーグルで見るプラネタリウムが出てきます。
これが普通のSFだと聞いたことないマシンと聞いたことないガジェットで目の前に星空が出現するという表現になると思います。だけど、ITを少し家事ってことあれば、ラズパイ x 並列処理 x VRゴーグルで情景がありありと想像できると思います。さらに既存のアイテムの組み合わせで、いまはない新しいモノを生み出せることにも気づけます。
これ以外にもWebテクノロジーの少し先が垣間見えたりと、IT関連の未来を考えたいときに、いい頭の刺激になります。
この本に出会ってから、新規事業開発やマーケティング戦略を考える幅が広がりました。「他者に共感してもらえる思考のジャンプ」を体感できる作品です。
もちろん、ストーリーも非常に面白く、スピード感、スケールともに素晴らしく、ラストに向けてさまざまな場所で起こっていたストーリーが繋がっていくストーリーテリングも秀逸です。
2022年度の一冊目として、刺激あふれる日々をスタートする上でもおすすめ一冊です。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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それでは、また。
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