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パンみみ日記「謎解きのために終電を逃すアラサーたち」

日々のできごとをかき集めました。パン屋に置いてある、パンの耳の袋のように。日常のきれはしを、まとめてどうぞ。5個くらいたまったら店頭に置きます。

5月1日(月)
宅配便の受取を19時〜21時に設定していたので、そそくさと帰宅。

家に18時50分に着いた。ふぅ、間に合った。ただ、シャワー浴びたいな。宅配便待ってたら、最大2時間シャワーを浴びられないもんな。どうしよう。

まぁ、サクッと浴びれば大丈夫でしょ。19時ちょい過ぎにはあがれる。入っちゃえ!

🚿

ふぅ、スッキリした。入ってよかった〜と頭を拭きながらリビングへ。ふとスマホを見ると1件の通知が。

【お届けに参りましたが、ご不在でしたので持ち帰りました。】(配達時間:19:02)

なんでだよおおお。なぜこういうときに限って攻めた配達してくるんだあああ。19時〜21時って割とみんな設定してないの?なんで自分の家だけ毎回1番乗りに来るの?

泣きそうになりながら再配達を依頼する。ごめんね配達員さん、全てはぼくの責任なんだけどね。どうしてこんなに世界は上手く回らないんだろう。(シャワーを我慢しろ)


5月2日(火)
会社。取引先がほとんど休みで問い合わせが少ない。有休をとっている人も多く、オフィスはまったりムード。

オヤブン(隣の席のイカついおじさま)とダンディさん(向かいの席のダンディズムあふれるおじさま)と思わず雑談が始まる。

大学時代の体育の授業の話になった。オヤブンとダンディさんは60歳近くなのだけど、お2人の大学時代は体育が必修だったらしい。そんなことあんねや。

ぼくは大学時代に「雪ほり」という体育の授業をとったことを話した。(新潟の豪雪地域に行き、シャベルを持っておじいちゃんおばあちゃんの家の雪かきボランティアをするという内容)

お2人はぼくの倍以上の人生を歩んでいるわけだけど、ぼくに興味を持って色々と聞いてくれた。

前職ではみんな忙しくて、雑談に花を咲かせるなんてほとんどできなかった。こんな風に業務中におしゃべりするなんて、ちょっと罪悪感あるけど、くすぐったくていいね。


5月3日(水)
GWのはじまり!社会人になってから、GWはいつもガッツリ旅行の予定を入れていた。けれど、今年は友人に会うのと、よさこいの予定をちょっぴり入れているだけ。

落ち着いている連休も、たまにはいいものだ。今日はお気に入りの図書館へ車を走らせた。片道1時間くらいかかるのだけど、いつもどうしてもココに来たくなってしまう。

1階がカフェになっていて、2階には有料席がある。本当に図書館?という感じなのだけど、有料席はコンセントもついていて、1階のほどよい雑音がよきBGMになる。

それでいて音楽がかかっているわけではないので(これが意外と重要)、周りが気にならず読書に集中できるのだ。

実はひそかに1人で音声配信を始めようとしているので、その準備作業もしていた。番組のアイコンを作ったり、オープニングの曲を選んだり。手づくり感&新たな挑戦感で、1人で静かにワクワク。

番組がスタートしたら、みんなぜひ聞いてね。


5月4日(木)
大学の友人2人が家に遊びにきた。メンバーは柴犬さん(温厚で優しい先輩♂)とパピコ(おしゃべりでおもしろい後輩♀)

今日のメインの遊びは「イラスト謎解きパズル」をやること。1冊でたっぷりと謎解きができる本で、「解き切るととんでもないことが起こる」との噂を聞いていて、ずっとやりたかったのだ。

「解き終えるのに10時間ぐらいかかる」という情報を入手したので、ぼくの最寄駅で9時半に集合した。家で遊ぶときの集合時刻ではない。

家に着いて近況報告を済ませたら、問題にとりかかった。イラストの意味や言葉の配置について、3人でああでもない、こうでもないと言いながらペンを走らせる。

難しい問題が解けたときは、頭から腕に冷たい電撃が通るような感覚だった。それを3人で分かちあう。夏休みの小学生みたいに、夢中で頭をひねらせる。

お昼にはタイ料理屋にマッサマンカレーを食べに行った。世界一美味しい料理なんだって、マッサマンカレー。誰が決めたん。それはさておき、家に戻るやいなや謎解きを再開。

夜ごはんまでには解き終えたかったものの、問題の途中で19時ごろに。餃子を焼いて、生春巻きを巻いてちょっとしたパーティ。こうやって、お家でちょっとした料理をみんなでするのが1番おいしいし楽しい。

夕飯後も気合いを入れ直して、謎解きのために机を囲む。夢中で問題を解いていたら、なんと23時を過ぎていた。2人の終電が近い。

けれども、残すはファイナルステージのみ。「もうやりきらないと帰れない!」という気持ちが先行し、終電をガン無視することに。

みんなの頭をフル回転させて、0時過ぎに最終問題を突破。最後は本のあらゆるところを活用して、本当にとんでもないことが起きた…!(ネタバレになるので何も書けない。ごめんなさい)

鳥肌がゾッと集まり、今までの頑張りが報われたような吹き抜ける爽快感と安堵に身を委ねる。そして、1日一緒に頑張った3人で各々のファインプレーを振り返る。

お酒のせいじゃなくて、こんなに夜ふかししちゃうなんて、高校生みたい。こんな青春のカケラをたぐりよせるような作業は、あとどれくらいできるんだろう。

謎解きに興味がある人は、ぜひぜひオススメ。タイムスリップして記憶を失くして、またやりたい。


5月5日(木)
昨日謎解きのために柴犬さんとパピコが終電をなくしたので、ぼくの家に泊まった。3人で爆睡して、遅めの朝を迎える。

お水を飲みながら「昨日はやりきったね」と称え合う。人間なにかを一緒に乗り越えると、結束力が強くなるものだ。当たり前のことを言いました。

ポカポカと温かい日差しに見上げられながら、最寄駅まで2人を見送った。またね。3人で会えるのはしばらく先になりそうだけど、元気でね。

家に帰り、いつもより静まってしまった空間に、心もとなさを感じる。1人で家にいる時間が好きなはずなのにさ、こんなときだけ誰かとずっといたくなるのなんて、ずるいよね。

キッチンで逆さになっている、3つのコップを見つめながら思う。

今日はふとんも、多めに干さなきゃ。

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