ズレてるラジオ 2 Among Usに見る組織/環境論

はい、ずれてるラジオということで。その辺のおっさんが音声入力に向かって喋ったのをほぼそのままテキスト情報としてのっけるというものです。
タバコやお茶のお供に。ネット漂流の中継地、あるいは流刑地として下らない雑談をお届けします。

今回はネットゲームのAmong Us(アマングアス)に見る組織/環境論、みたいに言うとなんかちょっと大げさですけど、アマングアスっていうゲーム、私好きでそれをやって感じたり考えたりしたことをしゃべるんだけど。
まずは曲紹介ということでね。これを別窓で聞きながらね、読んでいただければ嬉しいですけど。

アーティスト:MABUTA
曲:The Tunnel
https://www.youtube.com/watch?v=_zEAaMQgy2U

まずはどういうゲームかって言うといわゆる人狼ゲームなんだけど宇宙船の中にプレイヤーがいますと。んでその中には普通の乗組員の役割とインポスターと呼ばれている人殺しの役割が割り当てられている人がいますと。
んで、インポスター側は誰がインポスターか分かってるんだけど乗組員であるクルー側、人狼で言う村人からは誰がインポスターかは分かりませんと。

で、クルー側が勝つ条件は2つ。宇宙船の中で船を修理する作業をこなしていって、その作業が全部終わるか、会議を行って投票でインポスターを全員追放すると村人っていうかね乗組員であるクルー側の勝ちですと。
で作業が全部終わる前にインポスターがクルーをどんどん殺害していってインポスターの数がクルーの半分以上になったらインポスターが勝ちというゲームで。インポスターが殺害した死体を見つけたら会議を招集できたりとかで、あいつが怪しいんじゃないかとか、こいつが怪しいみたいにね、ボイスチャットつないで議論する人たちもいればテキストチャットで議論する人たちもいて。私はチャットでやってます。手軽なんで。

で、ネットゲームなんでオンラインでたてられてる部屋にそれぞれ集まってゲームを開始するんですけど、これが面白くて。
もちろんそもそものゲームがよくできてて面白いってのは大前提として、私久しぶりにネットゲームにハマったんですけどそこで発生する人間のやりとりというかね、それも面白くて。

基本はあの、論理的に議論してこの人が一番怪しいよね、みたいな感じでじゃあこの人を追放しようとかそういう流れになるんですけど、すごく理論的な人達が集まった部屋でも必ず面白いかって言うとそうでもなくって。
で理論が全然ない部屋は大抵はつまんないんですけど、必ずつまんないかって言うとそうでもなかったりでやっぱりその辺のバランスって言うかね、まあ、めちゃめちゃガチでやる人たちはその理論100%でもおもしろいのかもしれませんが、大半はそうじゃない人達がほぼ無作為に集まってやるものなんで、何て言うのかなこうたまたまそこに偶然集まった人たちの化学反応って言うんですかね。
よく言うじゃないですかやっぱそういうのってなんか奇跡的にすごく面白い部屋が出来たりするんですけど、これってやっぱり組織とかね、会社とか何でもいいんですけど結構似てるとこあるなと思って。

例えば会社だと個人の能力が高いか低いかってもちろん大事なんですけどそこは前提として。ただそのチームとか組織で考えた時にいいものになるかっていうところは化学反応みたいなね、相性があって。
でそれって事前予想と言うか予測が結構難しいと思うんですよね。

例えば組み合わせによって色々な反応をする素材があって、それぞれがどういう組み合わせてどういう反応するか分かってない状態ですと。
んでまあ例えば素材が10個あったとして組み合わせによってどういう反応になるか知りたいとなった場合って実際その組み換えのパターンをなるべく早く多く試してみる以外に方法がないと思うのね。

ただそれって実際、会社とかの組織で考えてみると頻繁に組み合わせが試せないようになってると思うんですよ。
それ何でかって言うと組織の権限を細かく分割しすぎてるからだと思うんですよね。つまり異動元の組織の権限を持っている人と異動先の権限を持ってる人が話し合ってお互いの利害関係が調整できないと異動ができないっていう状況がほとんどだと思うんですね。そうなると組み換えを試してみる機会っていうのは極端に減ると思うんですよ。

だからこの考え方に沿うと権力の分割っていうのはなるべく少ない形、大きさが最大限になる形と言えばいいのかなあ、なるべく分割がない形っていうのがいいのかなと。
でそれとは逆に役割、担当の分割っていうのは可能な限り細かく、分割が多くなるようにと言うのがいいのかなと。
分業は人間の進化において必要不可欠であったなんて本もね、確か「繁栄」って本だったかな。あるくらいなので。

こうなるとあの人と相性悪いとか、この仕事飽きたってのが解消されやすくなって離職とかも減るだろうし、普段から引き継ぎとかを意識することになって組織が柔軟になると思うんですよね。
でまあ、あの組織間の牽制の役割がなくなっちゃうって話になるかもしれないんですけど、結局あの牽制しあった結果どうなるかって言うと普通は判断を上にエスカレートしていくしかないので結局同じなのかなと思うんですよね。むしろ決める権限を持ってる人に最初から話が行きやすくなるので動きも早くなるんじゃないかなと。

んで、ゲームの話に戻るとね、自分がその人殺しであるインポスターの役割をやらなきゃいけない場面って必ず巡ってくるじゃないですか。
そうするとね、絶対ウソつかなきゃいけないんですよ。本当はやったことを「やってない」ってどんな状況だろうと最後まで言い張らなくちゃいけなくて。
逆にそこで認めちゃうと、白けちゃう。ゲームとしてつまらなくなっちゃう。逆に皆に迷惑をかけちゃうことになると。
システム的にランダムに割り当てられた悪役を誰かが引き受けないとゲームとして成り立たなくなると。

これも実生活ですごく役にたってて、これまで会議とかでうわー、これ言いたくねえな、でも言わないといけないよなってこととかね、あるわけじゃないですか。
そういう時もこの場で自分はインポスターの役割を与えられたんだ、と。否定されたり会議や権力の流れに逆らうとしてもこの役割を全うしなきゃいけないんだみたいにね。ちょっと気が楽になるというかね。

逆になんでこいつこんなしょうもないこと言うの?みたいな場面でも、立場上そう言わざるを得ないんだよね、今きみはインポスターなんだから。
どんなに言ってることの辻褄が合わなかろうが役割を全うしなきゃいけないんだよね、と思う事ができるようになったりとかね。

なんてことをね、このAmong Usというゲームをしながらね、考えてました。
これが500円くらいで遊べるんだもん。スマホだと無料とかなのかな?ある意味いい時代だよなあと。

では最後は1回目と同じく、この曲で。
それでは次回があれば次回に。

アーティスト:OMSB
曲名:One

https://www.youtube.com/watch?v=cGlrRI8dQog


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