見出し画像

あなたはだれ

人の名前が覚えられない
学生時代から今の職場までとにかく覚えられない、まず初対面で名乗られたくらいの関係だとほぼインプットされない、顔を覚えるのに必死で、だから誰かが○○さんってさ~と話してきても○○さん、どれだ?あの人かもしれないけど違う人かもしれないと不安になってしまうし、○○さんを呼んできてと頼まれてわたしのなかの顔データベースと一致させるのに時間がかかるし、その人を見つけても本当に○○さんだろうかと確信がもてずに一か八かで声をかけたりする(今の職場ではネームプレート着用義務があるので声かけ前に盗み見ることで安心する)、顔も覚えているしそれなりに話す人でも、咄嗟に名前を呼ぼうとすると頭が真っ白になり結局「あ、あの~…」と挙動不審になるなんてことは日常茶飯事で、どれだけ他人に興味がないのだ、と自分がおかしいとおもう、とにかく興味がないことに容量を使いたくないのだ、好き嫌いの区別より興味があるかないか、そのせいか職場で毎日会っている人間よりもイベントで数年に一度しか顔を合わせないSNSの知り合いのほうが圧倒的に解像度が高い
自分が名前を覚えられないせいか、他人はわたしを知っているのに、わたしはその人の名前を知らない(覚えていない)ことが多々あって、それはとても気味が悪い、どうして話したこともほぼないのに知っているの?と、前に勤めていたところは従業員数が少なくてそういうことが多かった、わたしは知らないけれどロッカールームで馴れ馴れしく話しかけてくる人たち、それに愛想笑いで8割聞き流してるわたし、勝手にわたしを構成して他所で知人のふりをする人たちが気持ち悪かった、他人のことをその人不在の場で好き勝手話すことをしないから、アウトプットしないから人の名前が覚えられないのかもしれない
でもきっと、わたしはこれからも人の名前を覚えられずに生きていくのだろうな、わたしメモリには推しや大切な人だけを書き込んでいきたい

この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,034件

作品をまとめて本にしたいです。よろしくお願いします。