破壊の後始末

ドラマや映画で感情が爆発した主人公が暴れてその場をめちゃくちゃにするシーンに一瞬憧れたりするけれど(箱入り息子の恋でそんなシーンがあった気がする、それがいちばん刺さってる)、あれって暴れ狂ってるときは破壊することしか考えていないからいいけれど、終わって冷静になった瞬間に絶望しかないよね、大切なものまで壊れていたり、この惨状を片付けるのも自分だし、うっかり怪我をしていたらもう最悪、黒歴史決定、本棚に本を詰めなおしたり割れたコップとか掃除が面倒だし、カーペットに珈琲の染みとかできていたら最悪、あとは静寂が五月蝿い、見なかったことにして別室で寝てしまいたい、画としては映えるけれど実際にやったら一週間くらいは立ち直れないから、わたしは今日も頭のなかで窓ガラスを割り続けるし、iPhoneを道路に投げ捨てているし、合わない人間は透明人間にしてる、感情をコントロールするために自分のなかに自分を飼っている

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