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東から
きっとわたしが居なくなっても朝日の届かない部屋がひとつ増えるだけで
君にはちゃんと朝日が届く、そのくらいの変化しかないんだよ
線香のにおいがまだかすかに残る喪服をクリーニングにださなきゃ、
日常に戻る
わたしがいない世界がはじまることにきっと君は疑問を抱かない
君は生きているから
わたしはいつか誰かの記憶にしかならない
記憶のわたしは誰にでも優しくて大切な存在になってしまうでしょう
だから君は忘れて、
わたしをわたしのままにして、
たまにiPhoneのカメラロールでわたしをみつけてくれるだけでいいから
ほら、もうすぐ夜がくるよ
明日の朝日もちゃんと君には届きますように
作品をまとめて本にしたいです。よろしくお願いします。