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12月の短歌
明日にも終わらないかなこの世界 笑いあいながら混ぜるココア
霜を踏む強い行為と裏腹に無邪気に笑う純粋な君
終末を見届けるのは地下にある喫茶店の薄型テレビ
迷わずにピザまん選ぶ横顔を再来年もみられますように
路地裏で仔猫みつけるあの人の前世はきっと天使一択
目の前のきみが笑えばその時が正解だったと安心する
バズっても顔をあげればなんもないワンルームには僕と猫だけ
わたしたち嘘つくことでお互いの嘘を知ること拒んでいるの
今日もまた たまたま生きたわたしたち 明日もたまたま出会えますよう
東京に 私 になるためでてきたの 私 を隠す東京の空
体育がない空白の校庭で きみとふたり静かに踊るの
実験の後片付けで丁寧にマッチ箱なでるきみは天使
てっぺんのイチゴをそっと刺す君はいたずらっ子の笑みをうかべて
ほらみてよ たぶんあそこのカップルもキリスト教を知ったふりして
夢をみる余裕があって駅前の宝くじ売り場で立ち止まる
新年の挨拶だけをコピペして上から順に送ったLINE
紅白の組分けだけは令和でも時代無視して男と女
作品をまとめて本にしたいです。よろしくお願いします。