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思いこそ忘れぬように

一人旅行というものは、基本的に孤独で、自由なものだ。
そんな風に考えているし、そんな考えを覆すような出来事に出会ったこともない。今回もたくさんの小さな興味とわくわくを持って、ちょっとだけ普段と違うことをする。そんな旅をしていました。
沖縄へギターを持って一人旅。いままで荷物にもなるし、ギターを旅行に持っていく、なんてことしてこなかったけど、何より沖縄の海でどうしてもギターが弾きたかった・・・ということで持っていきました。


行きの飛行機。皆さんお疲れ様です。

今回の日程は二泊三日。
初日はほとんど移動だけ。飛行機乗って、旅行先の空港ついて。ホテルまで、これからの観光に使うための原付を借りたので移動。
この日の夜、人生で初めてゲストハウスに泊まることになるんだけど、
ワンちゃんギターとか持っていったら共有スペースにたむろしている若い人が「ギター弾けよww」みたいに言われるかなあと思ってビビりながら練習しておいたけど、まったくそんなことはなかったね。マジで隣の部屋の人のいびきしか声きいとらん。だけど、ここのゲストハウスは本棚にめっちゃ漫画とか小説とかたくさん本があって雰囲気もいいし、むき出しの木のついたてが壁になってたんだけど、木のいい匂いがしてめちゃくちゃよかった。
一つ、希望をあえて言うなら、ギターケースごと預けることが可能な保管場所がなくて初日はすべての場所にギターを背負っていかなければいけなかったことですね。リサーチ不足の俺のせいなのですが。

二日目。本格的にギターが弾ける場所を探す。
実は観光するつもりがなく、名産な食べ物食べれればそれでいいや。ギター弾ける場所探せえとなっていたのであまり島をめぐるつもりはなかったのですが、場所を探す中、ホントに色々素敵な場所に出会えたので本当に良かったです。

エモくないですか!?

この時点で寄り道しまくり、写真も今までの自分じゃ考えられないくらい撮ってて、今考えると、大好きなこいつ(上に写るマイギター)をいろんなところで撮ってあげたい!!という半分親心みたいなものが生まれていたように思います。また、自分のこともができたときは多分ばっしゃばっしゃ取るんだろうなあ。俺。自分の写真ってなんとなく好きじゃなくて、旅行いくたびその時の思い出はあるんだけど形に残っていないことが多くて。それで一人旅なんてやってるひにはマジで写真なんてないし、気づいたら記憶からも去って行って何しに来てんだおめえ。って感じになっていたりしました。
びっくりです。俺のスマホにある写真のの6分の1がこの旅行中の写真です。なんてことだ。

結局3時間くらい?海沿いでギターを嗜み、その道すがら観光名所をいくつか回った中、崖沿いに立つ灯台みたいなところがあり、うわあギター君めっちゃかっこいいよ!!ってきゃっきゃしながら写真撮ってたのですが、
もちろんほかの観光の方もいらっしゃいます。邪魔にはなっちゃあかんなあと思いつつ片付けようとしたとき、黒タンクトップ、黒ハーフパンツの推定8歳くらいの男の子がなんかかっこつけて崖付近で突っ立ってたんですよ。
この時まにまにはめちゃくちゃテンションが上がっていまして、中二心を揺さぶられたのと、その男の子がギターもって崖に立っている姿が頭にふっと沸いてしまいまして、つい話しかけてしまいました。
「ねえねえ、ごめんお願いなんだけど、このギターしょってる姿、写真撮っていい?」
「…え??」
「ちょっとこのギターでかっこいい写真撮りたくてさ。お願い!!」
「…あの、肖像権ってあるので、ごめんなさい、なんか話しかけてくるの怖いっすよ」
・・・確かに。

そんなこともありつつ、ビーチにギターしょって参戦し、ビキニのお姉ちゃんを観測しつつ、この日のメインイベント、三線の初心者体験に参加してきました。めっちゃくちゃ楽しみにしていました。東京で三線売っているお店はしごするくらい。

まあ、偏見も含んだ感想になってしまうのですが、本当に沖縄にいるんか?ってくらい早口で矢継ぎ早に教えを受け、その場で一曲、歌いながら通しますよと言われ、曲自体ほぼ知らないのにうわーっと講習を受けるうち、なぜか工工四(三線用の楽譜のようなもの)が読めるようになっていたとさ。
マジで秒だった。いや楽しかったんだけどね!?
ただ、このお店で三線も買おうと思っていたのですが、ちょうど本数が少なかったらしく、いったん都内で買うことを決めました。東京で三線売っているお店の人が言ったとおりになりましたね。あーあ。

沖縄やあって音します

んで、なんやかんや時間があるのか、ないのかわからないような二日目を過ごしていたのですが、実は一日目、二日目と名物の類をほとんど食べれずじまいだったのです。本当になんでだ?
朝は早く起きて、9時くらいからギター弾けるとこ探してギター弾いて、で大体5時間くらいでしょ?午後の遅い時間に三線体験予約してたからそこでに時間でしょ??余裕あるはずなのになあ。(全くないですね。はい。)

なんだか結局忙しい旅行になっていますが。三日目。
この日もギターを朝からビーチに持っていき、ビキニのお姉さんから逃げるようにギターを弾いていました。
なんでこんなに弾いてんの?って思う人、たくさんいると思うんですけど、多分たばこと一緒です。きれいな場所、ロケーションで弾きたくなるんです。ギターってやつは特に。

あまりにも暑すぎて日陰に逃げ込んだ

ただ、まあ、流石に名物食べたいな???となりまして。
大きい荷物をコインロッカーに預け、有名なお店や、事前に決めてたお店に立ち寄って4つくらい食べてやろうかと思いましたが、いかんせんもう無理は聞かない歳でして。一番最初に食べたできたてのサーターアンダギー屋さん、オペレーションがよくわからず、気づいたら手元には五個の砂糖揚げが。いやーもうこの後はそばしか食えんかったね。もうね。
近況報告してた友達にはぜーんぶ食べたぜぐへへってどや顔かましてましたが、基本バヤリースシークワーサー味で満喫したつもりになってますからね私。まあこの時間の中でなんか奇妙なおじさんに出会ってわけわからん液体を腕に塗りたくられてテンション下がっていたのもありますが。

お土産もこのタイミングでいくつか買って、もう原付を返さなきゃいけないタイミングも近づいている。
やばい。絶対やりたいことまだ二つ残っているのに。
一つは近くで何とかなるものだったのでまあよかった。数年前にクラウドファンディングしたお店があるのでそこに寄りたかったんですよね。

もう一つは以前旅行した時ともつながるある場所。

わからないくらいが、いい。

以前、というより2022年の五月に今年を締めくくる形として参拝した出雲大社の分社があったので絶対参拝したいと思っていたのです。
ちなみに右手に御朱印をもらえる場所があり、ちょっと覗いてみたのですが、普通の一軒家のような内観が見えました。まあ、神様が働く場所だし、そうですよね。

ちなみに沖縄は御嶽(うたき)と呼ばれる文化があり、沖縄で神を祀る聖所のことを指す言葉で、基本的には小高い丘の森にあるものが多く、社殿のようなものはないそうです。立派な鳥居もありますが、右側になぜか全国和裁技術コンクールの内閣総理大臣賞の石碑と鳥居の後ろには「内閣総理大臣賞記念」と。・・・まあ、そういうことでしょう。

よっしゃ、絶対やりたいことリストは消化できた!!
帰んべ!!
って感じで昨日帰ってきて、次の日いろいろ思い出すためにこれを書いているのが今になります。先ほど郵送してたお土産が届きました。

帰りはJALなんですね

さて。ここまでは旅の思い出。出来事を羅列していく日記のようなもの。
旅が終わり、一日経ってからこそのその時の気持ちと今の気持ちがうまく言語化できたらなあ。と思いながら、書いていこうと思います。
ここからは旅日記ではなく、まにまにの今の気持ちついてになります。
どうでもええという方はここまででよいかと思います。ここまで読んでくれてありがとうございました。



今の気持ちは、ものすごく端的に言い表すと、「何かが空っぽになったような空虚感」があります。
なんでだろうね。今までだってたくさん一人旅行してきたし、いろんな場所行ったしいろんな人と話した。何が違うんでしょうね?

多分、うんきっとになるんだけど、まず一つの要因はギターを連れて行ったこと。実際邪魔よ?どこに行っても弾くために持ち歩かなきゃいけないのは面倒くさいもん。でもそんなギターのために普段じゃありえない移動方法だったし、いっぱい寄り道したし、いっぱい自分の気持ちで「いいなあ」って思う場所を切り取ってきた。
ちなみに心残りその一ですが、写ルンですを買っていたのに持っていくの忘れたこと。あたしってホント莫迦。
まあ、いつもより自分の気持ちに正直だった旅行だったなと。その分そこの満足度が空虚感につながっているのかなと。

まあ、あと一つ考えられるのは、
この旅行中の夜ご飯、付き合ってくれた友人がいるのですが、
その人に言われたことで自分の見れていなかった部分に気づいたところかなと思っています。
※先に言っておくと、嫌なこと言われたわけじゃないし、そんなことする奴じゃない。単純に自分で気づいていない部分を多分無意識で言ってくれてたんだと思う。あとめちゃくちゃ助かりましたしめちゃくちゃ有意義な夜ご飯でした。ガチ感謝。

というのも、今までもそういうことはあって。なんか自分でも腑に落ちる気づかなかった部分を言語化してくれる人なんだけど、今回「こんなにも一人で楽しそうに旅行している人今までいなかった」「連絡もあんまりないし」
って言われて、あれえ、俺なんだか一人遊びうまくなり過ぎた???って思い始めています。
この旅が楽しかったのは紛れもない俺にとっての事実があって、この「楽しさ」はどこからくる?って考えたときに、今まで通りの自由に好き勝手好きなとこ行って好きなことする旅が「楽しさ」だったのが間違いじゃない。でも、今感じているちょっとした空虚感はなんで??となり、この文章書き始める前からこの答を自分の心に問い合わせている。

こういう時は事実を積み上げることで整理ができていく。ビジネス文書のなんかで読んだ。なので今までの文章の中で、今までの旅と違う部分を探そうとなり、分けていった結果、結局のところたどり着いたのは「友人と会った」って部分になった。
実は今までの旅の中でも、先々に知り合いはいた。けど呼んだりしたことはなくて。申し訳ないから。その人にもその人の日々があるのに。
でも、今年は、今年だけでも出雲大社に向かって祈った「縁が結ばれて行きますように」を自ら切る行為は自分ではできなくて申し訳なさもあるけど半分やっつけで誘って色々アテンドしてもらった。
話したことない話もしたし、より一層くだらない話もした。
夏も終わりだからって花火もやった。
緊張しているって言ってたから、俺も緊張したわって言ったけど、まあ気まずい空間にはならないでしょどうせこいつだもんって謎の安心もあり、実はあまり緊張していませんでした。嘘ついてごめんなさい。

多分そこに対して今までは味わえなかった満足感があるんだと思う。
だからこそ、今に対して物足りなさを感じているんだと思う。

分かってはいたつもりだったけど、やっぱり一人ではできない楽しさってあるんだよなあって改めて思いました。
誰にでも一歩置いて話すといわれたけど、自分にとっての一番近い距離が今なだけなのにな。でもそれじゃ誰かと仕事も趣味も関係なく関わる、なんてことは難しいんだね。きっと。そういうことなんだよね。
だからあいつも独り身なんだよ(ごめんいいことばっか言うの嫌だなって)
自分にとってのゴールにいまのままじゃたどり着けないなら自分を変えるか、周りを変えるしかないもんで、まずは自分を少しずつ変えていこうかなと。その過程で回りが変わっていくことがあっても、その時の自分はきっと選べる。いろんな方向で一番最善を。
ただ、変わる方法、方向性はまだきちんと定まっていないので
またたくさんの自分を納得させられる形を考えていきたいなと思います。

いやあ、実りある旅でしたね(強引に締めようとしている)
こういった形で振り返ってみても楽しかったなという気持ちはあるし、心残りはあと二つほど変身を残していますが、「ここに住みたい」と思えるほど沖縄を感じることはなかったかもしれないです。
判断がまだつかない、と言った方が適切かもしれない。
人はいいし、風景は最高だし、こんなにも青いのかと思ったけど。
そういった意味では沖縄というよりも自分と、自分と社会について向き合った旅だったのかなと改めて思います。
俺は今まで、今の自分に至るまでをきちんと記録してきていないので「忘れる」を都合のいいように使ってきたけど、「音楽が覚えていてくれるから、安心して忘れてください、いろんなこと。」と言われたって、俺だけのこの気持ちは俺以外誰が記憶するんだばかぁ!!!と。勝手に音楽ってやつに持ってかれてたまるか!!おれ自身が音楽になってやる(?)みたいな気持ちでつらつらと5000字弱書いてきましたが、やっぱ音楽はいいなあ。
あの場所で聞いたこと、あの場所行けば、この曲聞けば思い出せるもん。
もう少し、音楽にのめり込みたいなって思いました。

改めて。メモ帳代わりにした友人A
夜ご飯連れてってくれた友人B
いいなあっていって旅行ドヤさせてもらったたくさんの人たち。
感謝申し上げます。ありがとうございました。
今、最高の幕は降り、最悪の幕があがることにはなりますが、
この最悪の幕をぼくにとっての大好きにすることは俺次第で可能なものです。なら頑張るしかねえよなあ?

また、いつか、に会いに行く。あの思いこそ忘れぬように。

地味に好きな一枚。

はい。最後今回の一曲ですが、
おすすめしてもらって、これ書いている間ずっと聞いてたこの人の曲になります。

そういえばお土産に35倍に膨れ上がるもずく、ってやつ買ってきたな。俺。どうするつもりなんだ。

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