見出し画像

変化が嫌いですか?

ダボダボでゆるゆるな服が好きなんです。

思い返せば小学生の頃は、スカートを絶対に履かない子でした。
単純に嫌いだったからです。
自分らしくないと思っていました。
プリンセスとか、キラキラとかふわふわにまったく興味がない子どもでした。

中学生のころは、ダボダボでゆるゆるな、ストリート系の服を好んで着ていましたが、高校以降は、男性の目を意識した服を選ぶようになりました。
恋愛依存をしていた頃は、ミニスカートや体のラインが出るような服ばかり着ていましたが、社会に出て、年齢を重ねてくると、年相応の落ち着いた、当たり障りのない服を着るようになりました。

変に見られないように、悪目立ちしないように、といったことばかり意識をして、トレンドの、街で同じ服を着た人と出くわすような、安全パイのような服を選んでいました。
この頃は服を買うこともまったく楽しくありませんでした。

最近は、原点回帰して、本来の自分が好きなダボダボでゆるゆるを選んでいます。
もちろんTPOをわきまえて、ジャケットやスーツを着る時もありますが、
基本はダボダボゆるゆるしています。とても気が楽です。


先日、安パイ服を着ていた頃に親しくしていた知人に会った時のことです。
彼女は私の姿を見るなり、
「どうしたん?それw」
と言いました(関西出身の方でした)。

どうしたもこうしたも。これがわたしだもの。
と思いましたが、一応先輩にあたる方だったので、特に何も言いませんでした。
別にバカにしたかったわけではないだろうし、関西のフランクなノリだったのかもしれませんが、少しだけもやっとしてしまいました。

私は髪型なども含めて見た目がよく変化するようで、そういった反応をされることがたまにあります。
相手からしたら変化する前の私しか知らないので、驚くのも無理はないのかも知れません。
ですが日本人は人の変化が嫌いなのかな?と思うことがあります。


シンガーソングライターのmiwaさんがイメチェンをしたというニュースをネットで見ました。髪色や服がこれまでとはテイストが異なるものになっていて、それに対する世間の反応などが載っていましたが、批判的なものもありました。
これまで一貫して清楚で爽やかなイメージで活躍されていたので、そんな彼女が好きだった方にとっては受け入れがたい変化なのかも知れません。

でも私は最新のmiwaさん写真を見て、とってもとっても素敵だと思いました。
なんか感動すら覚えました。
単純に見た目的な好みの問題もあるかもしれませんが、
長年、黒髪で清楚な、明るくて爽やかなイメージでやってこられたアーティストが、ガラッとイメージを変えるって、けっこう大変なことだと思うんです。
一般人のイメチェンとは違い、そのアーティストに関わる全ての人に影響があるし、戦略的なところもあるかとは思いますが、勇気が要ることだと思います。

その人を好きなら受け入れるべきである!
なんて言いたいわけではありません。その姿形だからこそ好きだった、という人も当然居るでしょう。
変化するアーティストも、離れていってしまう人が居ることも覚悟の上と思います。

ですが多くの場合、変化する人の、中身までもがガラッと変わってしまうわけではありません。
むしろ、
変化する人は、変化した今の姿が、より本来の自分である場合が多いのではないでしょうか。

ジェンダーによる変化も然りですが、
変化したその人が、生き生きとした表情をしている。
それはその人が、あらゆる制約を打ち破って手にした本当の姿であるのだろうと思います。

そのことに対して、好き嫌いはあっても、批判をしたり、
どうしちゃったの
あなたはそうじゃないでしょ
あなたはこれが好きだったはず
などの言葉を投げかけるのは、ちょっと見当違いなんじゃないかと思うんです。

人には色んな面があります。
この人はこういう人、と思っていてもそれが全てではありません。
成長もするし、忘れていた自分自身を取り戻すことだってある。
そういう変化に対して、もっとナチュラルに、受け止められる社会になったら素敵だなと思いました。


お付き合いいただき、ありがとうございました。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?