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【第二の人生】73の章:いつの間にか越えていた

*登場人物*

  • 萬里→主婦でお役目持ち、修行中。やっと、ついに、悪坊主の術から逃れることができました!

  • H氏(おじじ)→リーマン能力者(本物)いつも冷静です、というか冷静でなくても顔に出ない人みたいです。毎晩浮遊でパトロールしてます。


萬里は、
少しまた聴覚が敏感なようだ。

お布団でウトウトし始めた頃、
日本語ではない言葉で男女が
怒鳴り合ってるのが聞こえ始めた。

『あ~、誰か喧嘩してる・・・。』
と思ったその時、
『バーーーン!!!』と
何かを叩きつけるような大きな音で
ビクッと目が覚めた。

ビックリしたぁ、
なんだか心臓がバクバクしている。

深夜だけど、H氏へ問い合わせる。

H氏「それはまさに喧嘩でカッとなって殺した。
の状況でしょうね。」

萬里「あ、どうせまた助けられないやつですね。」

この前の男の子の件もあり、
犯罪、事件に関係するような事態には
クールな反応を見せるようになってしまっていた。

どうせ助けられない・・・。

萬里「ところで、今回聞こえた声って
中国語のような言語に聞こえたんですけど?
全く何言ってるか分からなかったし。」


H氏「萬里ちゃんが前世で中国人だったこともあり
これから萬里ちゃんの所には日本に渡ってきて
日本で亡くなった中国の方々も尋ねてきます。
中国の方に限らず、
大陸出身の外国の方々は当たり前に来られますが、
言語ではなく心で会話するので
言葉はちゃんと通じますから安心してください!」


萬里「また初耳ですけど・・・、
なんかいつの間にかワールドワイドに
なってませんか・・・。」


H氏「実は、私が
初めて萬里ちゃんに会った時、
視えていたのは今の段階にくるまでには
2~3年かかるという先視え(未来を視る)でした。
でも実際には、はるかに速い2~3ヶ月で
その段階まで到達してしまいました。
萬里ちゃんが人の1年を10倍の速さで
生きているような流れです。
それだけ私達のような人間が早急に
必要とされる世の中になってしまったんですね~。
それと、萬里ちゃんはすでに
悪坊主の力を超えてしまったので
背中の穴は元に戻っています。」


萬里「ホントですか?!術解けたってこと?!
やったー!!!悪坊主に勝った!!!」

H氏「時々、耳障りな鈴の音が聞こえる
と言われてましたよね?
実は、浮遊で萬里ちゃんの様子を
見に行ってた時に悪坊主に何度も遭遇しました。」


萬里「え?悪坊主ウチに来てたんですか?!
家の中まで?それ不法侵入でしょ?!
気持ち悪いっ!!!
てか、もう何年も経ってるのにまだ
萬里の様子を伺いに来てたんですか?
ムカつく!!!」


H氏「はい、色々と
気になる事があったんでしょう。
私は坊主と直接対決するつもりで
様子見に来てたのもあるんですが、
すいません、私も
萬里家に侵入してしまってました。」


萬里「まぁ、いいんですけど
できれば来るときは教えてほしいです、
萬里よくパンツ一丁で居たりするので。」


H氏「あ、そのへんは気を遣ってますから
大丈夫です。」


萬里「どう気を遣うのかよくわかりませんが・・・。
その事実知ったんで多分これからは
H氏が来たんじゃないか?!って敏感に
反応すると思います。
で、悪坊主は何をしてたんです?」


H氏「私、捕まえようと思ってたんです。
決着つけるつもりで。でも、やはり
妙に術を使うのが上手いようで
一定の距離を保って追っても追っても
距離が縮まらないんです。
申し訳ないです、捕らえる事ができなくて。」


萬里「いや、H氏が見守ってくれてたのは
ありがたいです。
悪坊主は、かなり悪どいんですが
確かに能力は長けていました。
もしかしたら、先々
萬里がこうなる事がわかってて、
善の立場の敵になる可能性も知って
先手打って潰すつもりで術を
かけたんじゃないですかね?!」


H氏「そこまで詳細は分かりませんが
可能性としてはありますね。
だから、長年浮遊で
監視してたのかもしれませんし。」

十数年苦しんだ坊主の術からやっと解放された。

ここまでどうやってきたのか
わからないくらい四苦八苦だったが、
霊に応じて急激に出る
高熱からは解放されるのではないかな♪


H氏「術が解けたのと瀧虎が現れた事で、
これからは、萬里ちゃんの半径1m以内に
霊達は立ち入ることが出来なくなりました。
これまでとはまた違う形で安心して
供養を行えるようになりますよ!」

霊の対応をするにあたり、
この状況のどこらへんが安心できるんだろう?

護衛(瀧虎)がついた、
霊が身体に入ることがなくなった、
それに加え近寄れないという事は
確かに肉体的負担は減るかもしれない、

耐えられる=受け入れの枠が増える
増えたり減ったりの繰り返しなんだけど、
プレッシャーは確実に毎回
増えているではないか・・・

(。-_-。)

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