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コミュニティに存在する10の価値からスポーツコミュニティを考える

先日、コミュニティを生業にされている方の
興味深い記事を拝見しました。


私もコミュニティを始めた2011年当初は、
コミュニティマネジメントのセミナーなどに参加して
知見を広げていましたが、

その後は、自立することを第一にして、
インターネットマーケティングやビジネスモデルのことを
中心にインプットしていました。

コミュニティ運営についてのインプットからは
遠ざかっていましたが、

私自身が9年間続けてきた
スポーツコミュニティを分析すべく、

コミュニティに存在する10の価値が
備わっているか今回整理してみたいと思います。


前提として、コミュニティには
大きく分けて2種類の価値があって、

マネジメント価値(ユーザー視点での価値)と
マーケティング価値(運営者視点での価値)に分かれます。

そしてマーケティング価値だけを実現していくことはできず、
土台としてマネジメント価値を上げていく必要があるので、
まずはマネジメント価値から整理してみます。

4つのマネジメント価値


マネジメント価値には4つの価値が存在するので、
順に追っていきます。


1.居場所価値

コミュニティを居場所として感じる価値のことで

①ありのままの存在が肯定されている(安心感)
②役に立っている(役割)


という2つの要素が必要になります。

バドミントンやバレーボールに毎週参加されている方が一定数いて、「毎週のこの場がオアシスです」と言っていただいているのが、正にこの"居場所"にあてはまるのだと思います。

また、
初参加者とアップ相手をしていただいたり、
懇親会のお店を率先して決めていただいたりと

様々な役割を担っていただくことで、
本人たちも役に立っているという実感をもてています。


2.自己実現価値

会社や団体ではできない自己実現へ
挑戦できる価値のことで、

①挑戦することにポジティブなコミュニケーション
②応援し合う文化
③挑戦のきっかけがある

の3つが必要な要素となります。


これについては、

初心者やブランクある方が
バドミントンやバレーボールをできる環境が
ほぼないということから、

そのものが自己実現につながっていると思っています。

そして、アットホームな場
と言っていただくことも多いので、

初心者の方の挑戦にも
暖かく受け入れることができていると思われます。


団体(コミュニティ)の中でお互い出会って、
結婚に到った人も複数いますし、

自分自身、結婚披露宴の挨拶をする
という貴重な経験もさせていただきましたので、
これも自己実現に入るのかな(笑)

3.学習価値

専門的な知識や情報を共有し合い、
自分一人よりも学びが深められる”学ぶ場”としての価値のことで、

①いつでも情報共有できるオンライン空間
②教え合うことを受け入れる文化


の2つが必要な要素となります。

バドミントンやバレーボールで言えば、
技術面を教え合うということになると思いますが、

こういったコミュニケーションが
対面で生まれていますし、

FacebookグループやLINEグループをつくることで
オンライン上での情報共有ということもできています。

※下のように、みんなで自分たちのプレー動画を見る機会を設けることもあります

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4.対話価値

対話をし、各々の価値観を深めていくことができる価値のことで

①尊重し合う文化
②対話する機会の創出
③自由に対話ができる環境

の3つが必要な要素になります。

こちらに関しては、
試合の合間に自己紹介の時間を設けることもありますし、
懇親会も対話の場になっていると思いますが、

いいところは10代~60代まで幅広い年代が集っている中で、
コミュニケーションがとれているということです。

普段の仕事や学校で接することのない年代の人と
対話ができていると言えます。


ここまでが4つあるマネジメント価値になります。

6つのマーケティング価値


それではここから、
マーケティング価値にいきたいと思いますが、

マーケティング価値は6種類に分かれるということで
順に見ていきたいと思います。


知識価値

知識価値の一つには、
参加者の声を拾うというのがあり、

具体的にアンケートを実施していますが、
懇親会がよりリアルな声を聞ける場になっています。


共創価値

参加者と一緒にイベントを創っていくという点では、
花見や忘年会などの親睦会案を
出し合うこともありますし、

以前は、運動会をやらないかという案が出て、
実施種目を参加者の皆さんと一緒に考える時間を
設けたこともあります。


影響価値

参加者は、SNS(主にFacebook)
をやっている方がほとんどなので、
少なからず影響力があると思います。

今はそれほどでもないですが、
以前は、Facebookのタグ付け
による効果は大きいと実感していました。


紹介価値

こちらも感じています。
既存参加者が、一生懸命誘って
連れてこられたという感じでもなく、

たまたま雑談で
「バレーをやっている」
「バドミントンをやっている」

という話になって
それを聞いて参加してみたくなった
というケースが多いように感じます。


生涯価値

これは、スポーツをやりに来るという目的から、
仲間に会うために来る
という目的のシフトにもつながる話だと思っています。
(個人的には、目的のシフトがないと、継続性は薄れると思っています)

ちなみに、こちらでは、
合計100回参加した人を表彰しているのですが、

そうすることで、今自分が何回目か、
参加回数を気にする人はいるし、
何となくでもそこを目指す人が増えたように感じます。


文化価値

「文化を創造していくにはサービス(企業側)だけではできず」
参加者と共に活動して、初めて生まれるという考え方です。

こちらでは、何かを決める際に、
Facebookグループでアンケート
を実施することもありますが、

具体的に、団体の価値観(バリュー)
を定めていく過程で
アンケートを実施させていただいたこともあります。

ちなみにそこから完成した
価値観がこちらです。

<コミュニティで大切にしている価値観・歓迎事項>

・レベルに関係なくみんなで楽しむ
・常に新しい人が参加しやすいオープンなコミュニティ
・活動時間の合間に初めて会った方と話してみる
・コミュニティに完璧を求めないで、気になったことは参加者同士ではなく主催者に直接言ってみる
・役割を持つ
・SNS(主にfacebook)でメンバーとのコミュニケーションを楽しむ
・他の種目や親睦会にも参加して、様々な楽しみ方を見出す


まとめ


以上から、
10の価値全てに触れてきたことを
再確認できましたが、

現状弱まっている部分もありますし、

そもそもマネジメント価値とマーケティング価値
のどちらの価値かということを
あまり深く考えてこなかったので、

これからは、この観点から
新しい対策案も出していけたらと思います!

追伸

この度、電子書籍kindle版を出版しましたので、よろしければご覧ください!



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