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『じゃがいもポタージュ』をつくる夏

袋いっぱいにじゃがいもが送られてきた。

家庭菜園をしている義理実家からの救援物資だ。じゃがいもは子ども達の大好物なので、とてもありがたい。

長女(4歳)は「ポテトチップスはじゃがいもである」に気がついてからますます好きになったみたいだし、長男(2歳)はファーストフードのフライドポテト Lサイズをひとりで食べきってしまう。
0歳次男だって、そろそろじゃがいもの離乳食を試そうと思っていたところ。

さて、なにを作ろうか?

ずしっと重いじゃがいもの袋を抱えて考える。カレー、肉じゃが、バターソテー...。
丸ごと蒸してそのまま食卓にドンでも立派なご馳走となる「じゃがいも」は、この夏の救世主となるに違いない。

まず手始めに、先週は「じゃがいもポタージュ」をつくってみた。

嬉しいことにこのポタージュ、思いがけず大好評だった。

普段は渋々とご飯を口に運ぶ娘は、「このスープとってもおいしい!おかあさん、またつくって」と最大の賛辞。なんとも泣かせる言葉じゃないか。子どもの言葉は正直だ。社交辞令なんてまず言わない(たまに娘は「あ、いま私(親)に気をつかったでしょ笑」的な発言をするけれど)。

「うん。また直ぐにつくるからね」

そう答えると、娘も息子も「やったぁ」とくしゃくしゃの笑顔。いつも半分以上残される汁物だけど、この日は完食してくれたのだった。

──あれから1週間。

じゃがいもポタージュをつくる日が続いている。本日でもう3回目。

ポタージュと聞くと、これまで調理が億劫に感じていたけれど、高い頻度でつくっているうちに手が自然と動くようになった。いつもの味噌汁づくりと手間は同じくらいに感じる。もう夏場の汁物はこのひんやりポタージュ一択で良いんじゃない。

じゃがいもは、まだまだ20個はある。

君たちのとろけるような笑顔が、無心に頬張る顔が、私はまた見たくて、「おいしい」なんて言われた日には何度でも同じ料理をつくってしまうのだ。

今日のじゃがいもポタージュは、ポケモンを浮かべて完成した。


夕飯の食卓にだすと、「なんで、おっとっと入れたのぉ?」と、娘は笑いながらスープを半分残し、息子はおっとっとだけ食べた。

どうやら。

私と「じゃがいもポタージュ」の、蜜月な夏は早々に終わってしまったみたい。

* * *

いつかのレシピ:『じゃがいもポタージュ(4人分)』

材料:
・玉葱(1/2個)
・じゃがいも(2個)
・バター(大さじ1)
・コンソメキューブ(1個)
・水と牛乳(適量、合計600ccほど)
・塩コショウ(お好みで) 

① お鍋にバターを溶かし、スライスした玉葱を炒めます。
② スライスしたじゃがいも、かぶるくらいの水、コンソメキューブ1個を鍋にいれて煮こみます。
③ じゃがいもが柔らかくなったら火を止めます。
④ ブレンダーでなめらかにします。徐々に牛乳を加えてとろみを調整。塩コショウはお好みで。

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