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文章を書いて、冷静になる

プリンターのインクが切れた。心が折れる。

こちらとしては今この瞬間に印刷ができると思ってるものだから、余計ダメージが大きい。

ここ数日、翻訳の再編集にエネルギーを注いでいる。
朝10時から夜19時まで。お昼ご飯も食べず、トイレも行かず、ただひたすらパソコンの画面とにらめっこである。

たまの気分転換は全く関係のない友人から届くLINEであり、全く関係のない友人にこちらから送るLINEである。
きっとぼくがどのような状況にいるかは知らないだろう。でもどうか、どうか、ぼくの送るLINEに今日ばかりは寛容であってほしい。

人間誰しも中間管理職的な仕事をすることがある。

ただ俳優や翻訳家という仕事は中間管理職的な仕事に関わることは他のひとから比べれば少ない気がする。

しかしぼくの場合、半年に一回くらいのスパンで中間管理職的な仕事・役割が舞い降りる。

プリンターのインクが切れるのは大概そういう時だ。

プリンターなんて台本を印刷するときくらいしか使わない。
そして台本を印刷するとき、だいたい70ページから100ページ近くのインク量が消費される。

だから次使うとき、知らず知らずインクが底尽きているのである。

はあ。でも自分は恵まれていると思うしかない。

ひととひとの間に挟まれて、さまざまなことを調整していく。
その時間ばかりに自分の貴重な時間を割いている方もきっといらっしゃるのだろう。
そして好きでもないことに責任を取らなければならないひとがたくさんいて、そういうひと達がこの国を支えているのだと思う。

ぼくにはその生活は耐えられない。

しかもぼくが想像している以上にぼく自身には責任がない。

しかしそれでもプリンターのインクが切れていると分かったとき、ベッドに自分のスマートフォンを思わず投げてしまった。

こんなところで嘆いている場合ではない。
夜遅くまで開いてるドン・キホーテにインクを買いに行かねば。

そして夜道を歩く。
もしかしたらこれは「一度頭を冷やせ」という導きなのかもしれない。

頭を冷やして、ひとつひとつ物事を片付けていこう。

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