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説教するってぶっちゃけ快楽?〜SEKAI NO OWARI「Habit」を聴いて小学校教員が考えたこと〜

今回の記事は曲を聴いて考えたことシリーズ第1弾。(第2弾以降があるかどうかはわかりませんが…)
取り上げる曲はSEKAI NO OWARIさんの「Habit」という曲です。

SNSを中心に爆発的に再生回数が伸びているようで、自分もYouTubeでMVを見てみました。(なんとTick Tokでは10億再生を超えているようです…)

耳に残る音楽や歌詞が人気の理由の一つですが、中でもバズっているのが特徴的なダンス。いろんな人が「踊ってみた」動画を出しているのも見かけました。
有名YouTuber、HIKAKINがコラボしている動画も見たことがある人が多いのではないでしょうか。

前置きが長くなりましたが、タイトルにもあるように、「説教するってぶっちゃけ快楽」という歌詞を聴いて、小学校で教員をしている私が感じたことをまとめていければと思っています。

学校現場での説教とは

学校では子どもたちに対して「説教をする」というよりも「指導をする」という言葉の方が使われているように思います。気になったので、2つの違いについて調べてみました。

せっ‐きょう〔‐ケウ〕【説教】 の解説
[名](スル)
1 宗教の教義・教典を、信者などに、口頭で説き明かすこと。また、その話。「牧師が礼拝で―する」
教え導くために言い聞かせること。また、堅苦しい教訓をいう語。「親に―される」

デジタル大辞泉(小学館)

し‐どう〔‐ダウ〕【指導】 の解説
[名](スル)
ある目的・方向に向かって教え導くこと。「演技の―にあたる」「―を受ける」「人を―する立場」「行政―」
2 柔道の試合で、選手の軽微な違反行為に対する宣告。3回受けると反則負けとなる。組み手をいやがる、場外に出る(押し出す)など、23の事項がある。

デジタル大辞泉(小学館)

2つの共通するところに「教え導く」ということがります。でもどこか、「説教」っていうと、お節介な感じが出る気がするのは私だけでしょうか…?

Habitの歌詞

さて、今回の記事で取り上げたSEKAI NO OWARIの「Habit」という曲。
「説教」について2番の冒頭で次のような歌詞があります。(上のMVだと、1:50あたりから)

大人の俺が言っちゃいけないこと言っちゃうけど
説教するってぶっちゃけ快楽  酒の肴にすりゃもう傑作
でもって君も進むキッカケになりゃ  
そりゃそれでWin-Winじゃん?
こりゃこれで残念じゃん
そもそもそれって君次第だし その後なんか俺興味ないわけ

大人の俺が言っちゃいけないこと言っちゃうけど」という前置きをしつつ、説教することが快楽であることを述べています。

SNSを通じてこの歌詞に触れる子どもたちにとっては、どういうふうに刺さるのでしょうか。子どもたちを指導した後に「たくさん説教して、先生気持ちよさそうですね。笑」なんて言われようもんなら、たまったもんじゃないですよね…

その説教は誰のため?

個人的な感じ方として「説教」というと、説教する側が言いたいことを言いたいだけ言って終わり。それに対して、「指導」はする側がされる側のことを少しでも考えている印象があります。(そう感じるのは自分だけでしょうか…笑)
受け手としても、お節介な気持ちがあると「ま〜た、お説教だよ。」と言っている印象です。

今回の「Habit」の中での「説教」にどんな意味が込められているのかはわかりませんが、その後の「そもそもそれって君次第だし その後なんか俺興味ないわけ」という歌詞からも、相手に対するリスペクトがないことがわかります。

学校でも、普段の会話を聞いていると、子どもたちを怒ることである種の快楽を得ている教員がいるのも、事実だと感じます。(もしかしたら、自分もその一人になってしまっていることがあるかもしれません…)

適切な指導について考える日々

相手に対するリスペクト、相手を思って指導すれば…という思いも、ただの自分のエゴであり、結局は子どもを対等な存在として見ていないと言われてしまうかもしれません。

子どもたちにとって適切な指導とは何なのかを考える日々です。
とりあえずここまで書いてきて感じているのは、

・指導(説教)することが目的になってはいけない。
・感情的になってしまうとよくない。(指導が目的になりやすい)

ということです。
指導を振り返る際の個人的な基準として、「保護者が見ていても同じように指導ができるか」があります。(それを超えてしまったのではないかと反省することもありました…)

ここまで書いてきましたが、結局1番大事なのは、指導(説教)を受けた相手がどう感じるかですよね。

みなさんが指導(説教)するときに気を付けていることはありますか?
記事を読んで、少しでも考えるきっかけになれば嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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