導かれた、新しき地
ノウイングという映画を見たことがあるだろうか。
ニコラス・ケイジ主演のSF映画で、50年前に埋められたタイムカプセルにあった数字の羅列を解読すると、いろいろ惨事が起こることを予言したものだった。そして、最後の予言は、地球が巨大な太陽フレア(コロナ質量放出?)に飲み込まれ滅亡するというもの。
しかし、ニコラスケイジが演じる科学者の子供を含む、宇宙人に選ばれた人間たちは、宇宙人が用意した別の惑星に連れられていき、新しい人類文明をスタートさせる。しかし、ニコラス・ケイジ選ばれず、子供たちを見送り、地球と運命を共にする。とまあ、ざっというとこんなストーリー。
この写真を見たとき、このノウイングのラストシーンで、選ばれた子供たちが降り立った、惑星の風景を思い出した。
花の咲き乱れる草原とポツリと立っている幻想的な木、そして、空には選ばれた子供たちを乗せて次々と到着する宇宙船の航跡がいく筋も見える。
全く同じ様な風景だ。
美しいが、切ないシーンだった。
さて、写真の説明に移ろう。
これは、南米ウルグアイの南部で、月明かりの田園風景を写したもの。
月明かりって、・・・明るいじゃないか。
はい。
1時間半露出した写真ですから。
草原のあちこちに咲く黄色い花に見えるのは、蛍の光。
空に行く筋もある、宇宙船の航跡に見えるのは、ふたご座流星群の流れ星です。
このふたご座流星群というのは、毎年12月に現れる。
なぜかというと、地球が小惑星3200ファエトンの軌道を横切るからです。
この小惑星3200ファエトンは、太陽を回る自分の軌道上に、大量のチリを撒き散らかしたのです。
比喩的にいうと、自分の通り道を砂利道にしている様な感じ。
そのチリの量は、推定10億トン、長さ1400万マイル(22,530,816Km)におよぶ。
泥の雪だるまのような彗星とかが、太陽に近づくと、表面が溶けて、ガスやチリを放出することはあるが、これは多すぎる。
端的に言って、ありえん!
普通なら。
ということで、何か普通でないことが、この小惑星ファエトンには、ここ数千年の間に起きたのであろうと、天文学者は考えているのである。
何か普通でないこと、つまり、何が起きたかわかっていないのです。
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