見出し画像

ロードバイク水源に向かう

日曜日、今日は晴れるというので、昨日から自転車に乗ると決めていた。

さてどこを走ろうかなんて考えながらゴソゴソやっていたら、ヨメ・ハン皇帝が「天気が良いぞ。汝は自転車に乗らぬのか」なんておっしゃる。(ヨメ・ハン皇帝は、早晩私の自転車熱が冷めて、自転車は玄関の粗大ゴミになると思っておられる。)。「今、準備をしているところでござる!」 

私は、熱や憧れでロードバイクに乗ると決めたわけではない。20代の免疫力獲得プロジェクトの一環として自転車を選んだのだ。
そんじょそこらのバイカーと一緒にしてもらっては困る(ホントかいな)。

近くの川の土手道を走りながら、どこまで行こうかと考えていた時、閃いた。

水源まで行こう!
水源といっても、一級河川とかではない、高が知れている(だろう。)。

川沿いには、大抵遊歩道がついている(今まで知らなかった。)。これに沿って、どんどん走ることにした。

目的地があって、普通に道路を走るのと違って、とにかく川を遡上するという体験は初めてだ。

街並みや川と交差している道路が新鮮だ。
こんなところに、この道路がなんて感じ。

おまけにこんなものを見つけた。

廃屋だと思うが(人が住んでいる気配がない)、かなり大きい。雰囲気が台湾の九份や千と千尋の神隠しに出てくる家のようだ。

廃屋だと思うが、それなりにこざっぱりとして、荒れ放題という感じでもない。
一体何に使われていた建物なんだろう。

こんなものが、市街地の中に存在していることに驚いて思わず止まって写真を撮った。

水源まで行くつもりだったが、途中で道がなくなった。
いや、道はあるのだが未舗装(工事中)で、歩いたりマウンテンバイクなら問題ないだろうが、ロードバイクではとても走れるようなものではない。

仕方ないので、水源探求プランは放棄。
さて、これからどうしよう。
引き返すという考えも浮かんだ(30%くらい)。

しかし、ここまで来たのだから、何らかの目的達成感が欲しい。

山に向かっていたので(川を遡上するのだから、当然だ)、鶴来町までの3分の2位のところにきていた。
鶴来町は、白山比咩神社のあるところだ。

よし、鶴来まで行こう。
と一般道の走行に切り替えた。

旧道なので、2車線しかない上交通量が多い。
なるだけ道の左端を走るのだが、追い抜いていく車がセンターに膨らんでいく。

危険なこともあるが、申し訳ない気持ちで心が落ち着かない。おまけに、私の嫌いな向かい風が吹いてきた。
やめて引き返そうかと思った(40%)。

いやならぬ!

一番山よりの旧道を走っていたら上り坂になった。
もちろん山に向かっているのだから、道中これまでも傾斜はあったが、目に見えて坂というのはなかった。

初めて前のギアを落として負担を軽くして漕ぐ。
(前のギアの操作に手間取った。後ろのギアの操作と同じかと思ったらちょっと違った。初めは壊れたのかと思ったわい。)

うんうんやっていると、他のバイカーが追い抜いていった。競争する気はないのだが、一瞬対抗心が湧いた。
もちろん、抑えた。

先方は抜いて、立ち漕ぎをしてスピードを上げる。
私は、最後まで立ち漕ぎはしなかったのだ。
(その分、ギアを下げているのだが)

わずか数百メートルの距離だが、めげる
数百メートルの上りでこれくらいなのだから、一山超えるバイカーとは一体どんな人種なのかと思いながら上った。

とはいっても、鼻呼吸が維持できないような負荷はかけないという原則は維持した。
(口呼吸をしなければならないような段階で、そりゃ有酸素運動でなくなっている。)

鶴来駅に着いた。

おお、ローカル線という趣。
この路線、単線で、ここ鶴来が終点だが、金名線という。

金は金沢の金。名はなんと名古屋の名。
昔この路線を計画した時、将来名古屋までつなげる構想だったとか。

繋がっていればだいぶ様子が変わったろう。
私は、今のままの方が好きだけど。

さてここで一服と駐車場の端に行ったら、こんなものが目に入った。

可愛らしいラッセル車だ。
前後にブレードがついていて、多分運転席も前後にあるのだろう。

私は、興味はないが、鉄道マニアの人には逸品なのではなかろうかと写真に収めた。

昼もだいぶ過ぎた時刻なのでお腹がすいた。
自転車関連のYouTubeとかブログを見ると、行く先々で美味しいものを食べたり、ラーメンを食べた、あるいはコンビニで買った、パンの美味いこと、なんてことが書いてあったりする。

そりゃそうだろうと思う。
だが私は、間食禁止。
口にするのは、持参したペットボトルに入れたお茶だけ。

ちなみに、鶴来には栃餅というあんこ餅がある。
これは、私の好物! 一個ぐらい、いいかとも思ったが、却下。

さて、帰り道。
下で(山から海に向かう)、追い風!

少しスピードを出しても、無風状態。
不思議な感じだ。

なるだけ幹線道路を避けて、通学路等裏道を走る。
へえ、こんなふうになっているのかという驚きの連続。
車の運転と自転車の視点ではこうも違う。

風景を見る余裕も出てきた。

この右側をずっと行くと白山がある

幹線道路ではないので、途中で行き止まりにぶち当たって引き返したりしながら、最後は国道8号線を走って帰った。
さすがに8号線は、ほとんど歩道を走った。

家の近くの街まで来たら、5〜6人の女性の集団とすれ違った。なんと「がんばれ〜」と声援が来た。

私はツールドフランスよろしく、片手を上げて応えた。
どっと、笑い声があがった。

なんじゃ、そりゃ。
私の格好が面白かったのかもしれない。

私はというと、
下は、自転車用のパンツ(中にパッドが入っている)の上にジーパン(右足首の裾は、ゴムバンドで止めてある)。

上は、身体にぴっちりくる、トレーニング用シャツ、その上にウインドブレーカー、さらにその上に、防寒着という重装備。

首には、ネックウオーマー、頭には真っ赤なヘルメットという出たち。
決して格好良くないと思う。
(格好なんか構ってられないし、構う余裕もないのだ。)

まあ、若い女性たちを一時楽しませてあげたのだと思おう。

家に帰ったら桜が満開になって出迎えてくれた。


ちなみに、午後になると値が上がる傾向にある血糖値は、108と落ち着いていた。


サポートしていただけるなんて、金額の多寡に関係なく、記事発信者冥利に尽きます。