見出し画像

呼吸・・・左右で鼻孔の働きが・・・

鼻には鼻孔が2つある。
一つが呼気用で、もう一つが吸気用というわけでもない。
どちらも、呼吸に使っている。
それなら、一つでも良さそうなのになぜ2つあるのか。

実は、鼻孔は左右で働きが違うのだ。
簡単にいうと、右はアクセル、左はブレーキの働きをする。

鼻の右側で呼吸をしていると、


交感神経が活性化
し、「闘争か逃走」メカニズムが働き、体がより高度な警戒状態・準備体制になる。

具体的には、
血行が促進され、体が熱くなる。
コルチゾールの濃度、血圧、心拍数が増大する。

血流が左脳、特に前頭前皮質に多くの血流が流れる。
左脳は、論理的判断や言語、計算に関連づけられている部位だ。

左の鼻で息を吸うと


副交感神経が活性化する

血圧を下げたり、体を冷やしたり、不安を軽減する急速・リラックス系統とのつながりが深い。

前頭前皮質の右側に血流を切り替える。
それは、創造的な思考、感情、抽象概念の形成、ネガティブな感情に関わる領域だ。

と書いてある。
・・・・ホントかなあと思うだろう。

2015年、カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究。
3年間、統合失調症の女性の呼吸パターンを調べた。
左鼻孔の優位性が「優位に大きい」という結果が出た。

そこで、右脳(脳の「創造的な部分」)を過剰に刺激しているのではないか。その結果、創造力が暴走しているのではないかという仮説を立てた。

そこで、反対側の右の鼻孔(論理的な左脳に作用すると思われる)で呼吸をすることを教えてみた。
すると、幻覚を見る回数が格段に減ったという。

体が最も効率的に働くのは、バランスの取れた状態にあるときだ。行動とリラックス、空想と理路整然とした思考、これらのバランスがいい時だ。

このバランスは「鼻サイクル」に影響されているようなのだ。

ということは、逆に言えば意識的に左右の鼻腔を使えば、これら(交感神経・副交感神経)を制御できる可能性があるということではないか。


ヨガには、強制的に鼻孔で呼吸して、体の機能を操作するものがある。ナディ・ショーダラという。
ナディは通り道、ショーダラは浄化を意味する。交互鼻孔呼吸だ。

やり方は数十通りあるという。
そのうちのいくつかを紹介すると

左の鼻孔を塞ぎ、右の鼻孔だけで呼吸する。


右の鼻孔から静かに息を吸い、5秒止めてから、同じく右         の鼻孔から息を吐く。これを20回。

体を温め、消化を助ける。

右の鼻孔を塞ぎ、左の鼻孔だけで呼吸する。

左の鼻孔から静かに息を吸い、5秒止めてから、同じく左         の鼻孔から息を吐く。これを20回。

食前やリラックスしたい時。

スーリヤ・ベーダ・プラーナヤマ(左右交互)

右の鼻孔から吸い、左の鼻孔から吐く。
次に、左の鼻孔から吸い、右の鼻孔から吐く。
また、右の鼻孔から吸い、左の鼻孔から吐く。

これを繰り返す。
集中力を高め心身のバランスをとるのに有効。

試してご覧あれ。







サポートしていただけるなんて、金額の多寡に関係なく、記事発信者冥利に尽きます。