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マスクだらけの世界に生まれ、この子はどう思うのだろうか

緊急事態宣言が開け人々のコロナ疲れが蔓延してきた頃、次女が産まれた。

日本人は元々マスクをつける習慣が他国に比べて多いが、ここまで全員がマスクをしている光景は今まで見たことが無い。そんな日本人でさえマスクにもうんざりし始めて、他国では「空気を吸う自由を」なんてマスク拒否運動も起きていた。このような生活が始まってそろそろ半年、個人的な体感としてはマスクにもすっかり慣れ、外に出る時は付けていないとソワソワするまでになってきた。

2歳半になった長女は疑問を持つ前に適応していて、玄関を出る時には「ママ、マスク」と教えてくれる。外に出る時はマスクをつけるもの、ということがすっかり習慣になっているようだ。(ただ、WHOの方針で5歳以下はマスク不要となっていることや、夏場は熱中症の方が心配だったので長女には付けさせていない。)

この世に生まれてみたら、大人はみんな顔の下半分が隠れている。物心がついた時、この子は何を思うのだろうか。

マスクをしていると表情が見えにくいので、子供のシナプス的にそれは如何なものかという気持ちから家の中はもちろん、散歩中など外していい場所では積極的に外して次女の顔を見るようにしていた。

生後3ヶ月になる頃、新生児微笑から社会的微笑へ変移していった。笑いかけるとニコニコしてくれるのがたまらなく可愛い。散歩中、抱っこ紐の中の娘を覗き込む時は意識的にマスクを下ろし、笑いかけた。

ある日マスクのまま覗きこんだ、そして私が笑いかけると娘も笑った。

最初は目が合ったから笑っているのだと思った。だけど、家の中で真顔で目を合わせても笑わないのだ。こちらが笑うとつられたように笑う。この子はマスクをしていてもちゃんと笑っていることを汲み取っている。

マスクをしていると表情が読み取れないと大人はいうけれど、赤ちゃんたちはマスクをしてたって表情を読み取る訓練がされているのかもしれない。

マスクをしているからと表情が硬くなってしまっている自分にドキッとした。

また一つ、新しいことを教えてくれてありがとう。



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