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『A Devil You Know』

ロマンス小説、エリザベス・オローク(Elizabeth O'Roark)著『A Deal with the Devil』が大変面白かったので、同じDevilシリーズの『The Devil and the Deep Blue Sea』と『The Devil You Know』も読んでみました。
一言でいうと、どちらも面白かったです。

『The Devil and the Deep Blue Sea』
若者のアイコン的歌手ドリュー(Drew)とソマリアで危険と背中合わせで働く医者ジョシュ(Josh)のロマンス。
ドリューは1作目ヒロインのタリの友達。ジョシュはドリューの元カレのお兄さん。ガンの闘病をしているお母さんのたっての希望で、二人の息子と家族旅行でハワイに行くのですが、息子達に結婚してほしいお母さんは、それぞれ彼女を連れてくるように言います。息子達は元カノに頼み込んで一緒に来てもらうことになりました。
元カレはバンドのお仕事で日本に行った際、メンバーの薬物所持で捕まり、旅行初日からしばらく不在。ジョシュの元カノはソマリアでの職場の同僚。ジョシュとの真剣交際の可能性がないと分かり、旅行途中で抜けてしまいました。
そのため、ドリューとジョシュは、どうしても一緒に時間を過ごす羽目に。そのうちにお互いの良さを知り、好きになっていくのです。ま、初めの出会いでもお互い惹かれていたのですけれどね。

『The Devil You Know』
弁護士事務所の同僚同士のロマンス。1作目のヒーロー、ヘイズの数少ない親友の一人ベン(Ben)と同僚ジェマ(Gemma)とのenemies-to-loversロマンス。
ジェマは男女格差の大きい職場で、パートナーの立場をゲットしようと負けん気で頑張っています。ベンは上司ではないですが、その少し上の立場。ジェマには分からないようにいろいろ配慮する行動がかっこよかったです。
少しネタバレになってしまいますが、同僚といってもベンがあえて、そうなるように転職したのです。彼からの"I see you first."的ロマンスです。
相手の住んでいる場所にこっそり行ってみたりと、お互いに少々ストーカーチック(stalkerish)な場面もありましたが、二人の関係上、自然なエピソードでした。

シリーズ内勝手なランキング:
            1作目 2作目 3作目
・ストーリー       5   4   4
・ヒロイン        5   4   4
・ヒーロー        4   5   5
・バンター        5   3   4
・苦悩の少なさ      4   2   3
・総合          5   4   4

勝手な総合評価ですが、1作目が一番楽しくて良かったです。2作目は、ドリューの母親や義理の家族との葛藤やアイドルという職業上の葛藤、マネージャーとの葛藤、元カレの兄という禁断の恋と思われそうなことについての葛藤、ジョシュとの立場の違いゆえの誤解や遠距離ゆえの葛藤と、もう葛藤だらけで苦悩の多さではシリーズでダントツの1位。
ロマンスはハッピーエンド(HEAかHFN)がお決まりパターンなので、安心しては読めましたが、ドリューが気の毒で途中少し辛かったです。
どのヒロインも魅力的でした。中でも、1作目のタリが一番好きです。読んでいて元気をもらえました。
そして、どのヒーローも素敵でしたが、理想の彼氏(book boyfriend)は、2年間も恋を温めてきた3作目のベンです。スター弁護士という職業柄もあり、言動がかなり肉食系なのに、秘かにジェマに恋し続けていたなんて素敵!でした。

どの作品にもエピローグのエピローグがあり、著者のサイトにアクセスすると配信してもらえるので、カップルのその後の様子だったり、ヒーロー側の思いだったりが読めるようになっています。

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