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『Waking Olivia』

最近はエリザベス・オローク(Elizabeth O'Roark)を立て続けに読んでいます。今回は『Waking Olivia』。
夢遊病の中でも走るタイプで、長年悩んできたヒロインのオリビア。前の学校で問題を起こし、今の大学へ転校してきました。この大学でランナーとして一旗あげなければ先がありません。それなのに、ストレスが溜まると夢遊病でヘトヘトになるまで走ってしまい、夜寝るのさえ恐怖です。
それに気づいたコーチのウィルが助けようとしてくれるうちに、二人の互いへの敵意に似た感情は好意へと変わっていきます。
この本はロマンスだけでなく、アメリカの大学陸上やその大会(meets)の様子を身近に感じられたところが良かったです。

さて、オリビアの夢遊病のことを知って協力しているウィルの母親が、オリビアを気に入っている様子を見て、ウィルはこう言います。
"No accounting for taste."
主語を略さずに言うと、"There is no accounting for taste(s)."
日本語では「蓼食う虫も好きずき」とか「十人十色」と訳されるようです。

「アカウンティング=経理」で反射的にイメージを持っていましたが、そういえば、”account"は「説明する」という意味を持っていて、時々「説明責任」の意味で"accountability"が使われるのを耳にしたりします。
ふむ、なるほど。人の好みって説明がつかないですものね。

このシリーズ1作目の『Waking Olivia』がオススメです。
1作目の後続けて読んだ2作目『Drowning Erin』もそこそこ楽しめたのですが、主人公のエリンとブレンダンが自分のことばかりって感じで少し幼稚に思えてしまったのと、誤字脱字が少し多めで残念でした。
とはいえ、これまで読んだエリザベス・オロークさんの本、全体的にはストーリー展開やセリフが面白いです。そして、前述のような慣用句をちょくちょくお使いになるので、勉強になります。

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