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workスペース|パンドラの箱にあった1996年製冷蔵庫生還

パンドラの箱を開けてしまいました。

2020年7月末日、1996年製の冷蔵庫112L(冷凍31L+冷蔵81L)が「死んでいる部屋」から発掘されました。カビの症状はうかがえましたが稼働確認済み。場所確保ができればすぐにでも使用開始します。

「死んでいる部屋」については、こちらの記事をどうぞ。


もちろん家に、もう一つこの冷蔵庫があるのは知っていました。

それは始めて自分で買った冷蔵庫

ここへ引っ越してくる前までは、サブ的にフル稼働していました。そこから数年間、ずっと段ボールの下で埋もれたままな状態。さいきん冷蔵庫内に「ぬか床」が幅を利かせるようになってからは「アレが使えたらいいのになぁ」と思い出しつつも、姿を確認できないでいました。

いちど稼働をやめた電化製品というのは厄介

ちゃんと動くかどうか、わからなくなります。
あ、電化製品に限らないかもしれませんね。人だって、マグロのようにジェラルミンっぽいスーツに身を包み回遊魚として働いていたら、急に止まるのはアブナイ。マグロなら死を意味することだってある。 私もそんな風に急に止まって、ぼーっとした日々を過ごしたこと、一度や二度ではありません。

冷蔵庫内を、アルコールや薄めたハイターで除菌清掃し、乾かして匂って、また清掃しを繰り返す。それだけで一日がかり、グッタリです。

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このくらい綺麗にはなりました。黄ばみもほとんどありません。

でも、こういう場合、新しいのを買った方がいいのかもしれません、特に思い入れがなければ。私はこの冷蔵庫に思い入れはありません。冷蔵庫のスペースが足りないので、とりあえず使いたいのです。清掃中に見つけた、冷蔵庫内部に貼られているラベルをみるまで「電化製品には耐久年数がある」という概念がすっぽり抜け落ちていました。

1996年製ということは24年前の電化製品

改めてみると、ほんとうに大丈夫なのだろうか。白モノ家電は5~10年が限度だったはずです。

だいたい24年前の冷蔵庫なんて、これを使っている人が他にもいるのかしら?と機種を検索してみると、1000円でメルカリされていたり、送料だけで譲っていたり。モノとしての価格はないに等しいが、よそ様においても同じ製品がいまも稼働はしていると判明し安心しました。爆発したりしないことを願いつつ、せっかくキレイにしたので次の引越しまで使いたいです。

ところで自粛生活は保存食に親しむ機会

に、なったわけですが、そうなると冷蔵も冷凍もスペースが広く必要になりましたね。そんな中、野菜を新鮮な美味しさのまま延命させるために、冷蔵スペースで漬ける「ぬか床」を持ち始めたわけですが。

一旦はじめてみると生野菜の「サラダ」より、私は断然「ぬか漬け」派です。塩味は薄めが好き。生野菜のサラダもドレッシングやマヨネーズは「いらない」派。その代わり、美味しい野菜を選ぼうと必死です。旬のものが美味しいですね。今なら瓜系。今年はナスだけでも3箱、5kgくらいでしょうか?食べています。おかげで毎朝、たっぷり野菜を食べることが自然になりました。

しかし「ぬか床」にトラブル発生

琺瑯容器0.3Lで小さく始めた「ぬか床」がトラブる原因については、こちらの記事にあります。

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要は、小さい琺瑯容器に大きな梅を4つも入れたことで、ぬか床の乳酸菌が激怒!したかのように猛烈なストライキを開始。 梅を入れて3日後くらいにみると、琺瑯容器を包んでいたジップロックの袋は動かしたら水がジャージャーこぼれ出るほど異常事態になっていました。

そもそも論として、ぬか床は水が出るので、縁ギリギリまで糠をいれて、は、NG。この写真の入れ方はNG。それも知りませんでした。される方は気をつけてくださいね。

そして「ぬか床」が機能不全に

それまでの「ぬか床」はふかふかで、手を入れるとメレンゲのようなシュワシュワ音がして、ぬかが遊ぶように手にまとわりついていた。のに、それが、まるで別人のように変貌してしまいました。
猛烈ストライキ後の雰囲気は、ぬか床に手を入れても、

「ただの濡れた茶色い粉ですけど。それがナニか?」

と言わんばかりに、べチャッとして、もう全く動きが感じられない状態に変わり果ててしまいました。不機嫌極まりない感じだし、そのままダメになりそうでした。

こんなに表情があるなんて!

しっかりお世話しないとと慌てた私は、調べてやれるだけの救済をしました。それは、ちょっとした変化や刺激にも適応できるような体制づくりです。

⚫︎琺瑯容器を大きいものにする
⚫︎糠を補充する
⚫︎ミネラルの入った天然塩を足す
⚫︎冷蔵庫から出して一日常温にさらす

経営っぽいですね。

設備投資して会社規模(琺瑯容器)を大きくして安定させ、資金調達(糠の補充)して優秀な人材(乳酸菌)の流出をくいとめ、(塩と温度調節により)育成しなおす

みたいなこと、それらにより数週間で徐々に回復していきました。


下の写真は、大きな容器に変えた後です。
加賀胡瓜を一本丸ごと漬けて半分保管しているところ。「丸ごと」は大事です。野菜を小分けに切ると塩味が強くなるので、私は大きいまま漬けます。切れ目は早く仕上げたい時だけ入れて、硬いものは時間をかけて漬けます。容器を大きくして、好みの塩味が実現しやすくなりました。薄味が好きな方は「丸ごと」つけるのオススメです。

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いまは糠が容器の半分しかありません。土手を作って漬けていますが、乾燥しやすいわけでもなく特に問題ありません。が、先日、安定したぬか床に戻ったので初期のシュワシュワを取り戻すべく、補充用の糠を最初に購入したお店に発注しました。やっぱり足せばなんでも良いわけではなかったというか、最初に購入した糠が口に合っていて秀逸でした。


「ぬか床」のおかげで冷蔵スペースがパンパン

これから梅シロップも海酢も、それぞれ4L瓶で作ったものをすべて、そろそろ冷蔵スペースへ移し替えしなくてはいけないのです。で、新しく冷蔵庫を買うしかないのかと悩んでいたところでしたから、古い冷蔵庫を発掘できたことは嬉しい限り。新しく買うとなると、いろいろ調べることになります。そうやって気の進まないまま必要に迫られてモノを増やすよりも、今は、もっと片付けを進めていきたいのです。

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このセラーメイトの調味料瓶500mlが短期間で6個に増えました。これは、先月出来上がった発酵「梅シロップ」です。冷蔵庫に移し替えた分は、1ヶ月間くらい発泡がなくなりませんでした。毎日少しずつ飲んでいたのに、美味しくて半月で2本分=1L消費してしまいました。大事に飲まないと冬までもたないかも。

この調味料瓶は使いやすくて、他にも、にんにく醤油、蜂蜜レモン、去年の梅酢、今年の梅シロップなどなど。冷蔵スペースはこういった保存用の瓶だらけです。


発掘した冷蔵庫を清掃して2日以上たちます

まだ冷蔵庫に電気を通していません。冷蔵庫の棚づくりをするために、なぜか洗濯機の防水パンの掃除とかしてます。なんだかぐるっと遠回りしていまして、今日は設置できるかもしれないです。

何かを一個ずらすと、何個も移動する、設置し直す状態はもうしばらく続くでしょう。業者さんが帰ったあと、翌日からひとりで「死んでいる部屋」にある段ボールを大量に動かしたことで「ここの120cmの棚が2枚動かせるなら、先に洗面所の収納棚を解体して…」とかやっています。冷蔵庫の「ぬか床」から洗濯機の防水パンまで全部連動していて、このままでは全ての所持品を把握し調整するまで片付けは終わらないかも。

パンドラの箱が開いてしまってからは、とにかく大変です。

追記:2020/08/04

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