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要望の裏に隠されたWhyの探求。〜不動産DXとは何か〜

こんにちは!株式会社GA technologiesでRENOSYのプロダクトマネージャーをしている馬場と申します。今年もRENOSYをよろしくお願いします。

以前「課題の本質を捉える」というnoteを執筆しました。

少し前の書籍ですが「メタ思考トレーニング」という細谷功さんの書籍があります。KindleでPrime会員は無料で読めましたのでたまたま手に取りましたが、これが色々と気づかされることが多かったので、この書籍での気付きと共にプロダクトマネージャーの仕事と照らし合わせながらシェアさせていただきます。

とても読みやすいので、ぜひ!

イケてるPdMとは何か?

上長から年末に課されたお題です。ふざけているわけではありません。今年のチーム目標が「REAL×TECHのイケてる体験を提供〜(以下略)」だからです。

このお題が出された時に思ったのがまさに書籍に書かれていることが全てを物語っているのではないかと思いました。

私たちプロダクトマネージャーは、ユーザー(時には会社)の課題を捉えプロダクトを通して解決することが、シンプルな解だと思います。

その課題をどうやって解決していくかは、本質的な課題が見えれば容易いことが多いように思います。本質的な課題が見えれば、という条件付きです。これが奥が深く、難しい!

「要望」はただのWhat(問題)である!

1つ勘違いして欲しくないのが「要望を改善すること」が私たちの仕事ではないこと。与えられた要望はWhat(問題)であり、Why(真意)ではありません

私たちプロダクトマネージャーの仕事は、Why(真意)に対する解決策を考え実行することが真髄だと思っています。リアルとテックが密接に関わっている弊社だからこそ余計に、その重要性が偏向しているかもしれませんが、ある意味コンサルタントに近い職種と感じることも多いです。

主人が戦略コンサルタントで、表面的に仕事の共有をし合うのですが、やっていることは本当によく似ているなと感じます。

むしろ「プロダクトマネージャーって、そこまでリアルに踏み込んでるの!?プロダクトの機能の企画と要件定義だけかと思ってた」と、プロダクトマネージャーの守備範囲の広さに最近驚かれました。笑

逆に弊社のように、ここまで守備範囲が広いプロダクトマネージャーもなかなかないかもしれませんが、でも、守備範囲の広さはPdMの基本(あるある)ではないでしょうか。

問題の真意を突き止めるために

特に弊社で働くと、日々惑わされます。
何故なら不動産投資という商品を販売するにあたって、社内だけでも非常に多くの利害関係者が存在するからです。

仕入れ〜販売〜契約〜管理

現在私はSUPPLIER by RENOSYという仕入物件の管理システムプロダクトを管掌しておりますが、このプロダクトのユーザーだけ切り取っても、多くの利害関係者が存在します。

  • 業者との仕入れ交渉を行う人

  • 業者と、まとまった仕入れ諸条件をもとに契約を行う人

  • 顧客向けの契約書や販売マイソクを作成する人

  • 仕入れた物件の在庫管理を行う人

  • 法務

これらの業務を1つのプロダクトがサポートしています。

優先度を正しく判断せよ。

前回のnoteで「一次情報を死守せよ!」というタイトルで執筆しました。しかし、上記のように利害関係者が多いと、それぞれのファクターが主観的に課題を共有してきますので、非常に惑わされます。

先に言っておくと、惑わされることが問題ではありません。ふわふわとした要望から本質の課題を見抜くのが我々PdMの仕事だからです。

ただし、”一次情報”というのは全体の一部のプロジェクトに関して、そのプロジェクトの精度を高める時に発揮します。1つのプロダクトの中で利害関係者が異なるチームが使っているケースでは、それぞれのチームが持つ課題に対して同時に対応はできません。

一次情報だけだと自分の理解度に依存され、公平性が崩れやすく、正しい優先順位を付けるのは難しいと思います。

そこで現在取り組んでいるのは、ファクトを出すこと。前職でよく言われたのが「何にせよ、ファクトベースで考えろ」です。

「〜さんが言ってたから」
「部長が言ってたから」
「社長が言ってたから」

少なくともプロダクト改善において権限の強い方が何を言ってたかは関係ありません。”権限が強い人が言ってたから”は、優先度の判断軸にはならないからです。

ファクトを集める

細かい粒度で各業務を洗い出し、それぞれにかかる業務工数を各チームに出してもらいます。それが正しいかどうかの答え合わせを労務側と協力してファクトを出します。

(実務側の協力が必要ですが、弊社の実務側の皆さんはとても協力的)

これをすることによって、客観的にプロダクトのボトルネックが分かるようになります。改善優先度の評価ができるようになりますし、不動産業界外から転職されてきた方も、具体的にどういう業務が発生しているかもキャッチアップしやすい状態を作れ、業務背景が分からない方への説明と判断材料の1つとしても使えます。

弊社は急成長をしている会社ですから、数年前と扱う件数も違えば商品も違うなど、状況が常に変化しています。だから当初作った機能が活きなくなってきたり、むしろ負債になっていることもしばしば発生します。

足元の課題解決も必要ですが、同時に、数年後の中長期を見据えた柔軟性のあるプロダクトを作っていかなければ、プロダクトそのものが足かせになりかねません。

基盤を整え直し、レバレッジの効くプロダクトにする

これを今取り組んでいることです。
不動産DXとは何か。それは、未来に向け、実態と事実を知り受け入れることから始まります。

メタ思考を鍛える

メタ思考とは一歩引いて客観的に見ること、そんな感じです。

誰でも経験があると思いますが「〜〜して欲しい」「〜〜を改善してほしい」と言われたら、その上位目的が何かを突き止めない限り良い改善とは言えないと思います。なぜ「〜〜して欲しい」のか、なぜ「〜〜を改善してほしい」のか、その根本が重要なのです。

そこに時間と労力がものすごくかかります。

次のnoteでは、その未来のプロダクトとユーザーのために動くPdMの仕事について、ハードな側面も含めて言及していきたいと思います。

それでは、また次回に!

RENOSYのプロダクトに関わりたい方、募集中!

会社の急成長に伴い、PdMだけでなく他の職種も募集中です。
ぜひお気軽にお問い合わせください。


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